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2019年2月 1日

新幹線の 「ムダに流ちょうすぎるカタカナ英語」 アナウンス

仕事で広島に来ている。昼過ぎに東京発の新幹線「のぞみ」に乗って、7時前に広島駅に着いた。最近、新幹線に乗っていて気になるのが、英語の車内アナウンスである。元から、気持ち悪いほど上品すぎる英国式発音の女声アナウンス(参照)は流れていたが、最近は日本人スタッフのアナウンスも英語で流れるようになった。

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ちょっとググってみたところ、昨年 9月 21日付の JR 東海のプレスリリースが見つかった(参照)。リリースによれば、現在の試みは試行段階のもののようで、次のように書かれている。

乗車中の訪日外国人のお客様に対してもタイムリーな情報提供を行うために、乗務員が所持するスマートフォンのアプリを活用した英語放送を試行します。アプリに予め登録した多様な英語の定型文から乗務員が必要な文章を選択し、車内の放送装置に接続して放送します。

ふうん、あれって、予め録音されたものをスマホで選んで流しているのね。そう言われてみればいかにも「試行段階」の取り組みそのものという感じで、飛行機なんかで流れる機長やフライト・アテンダントのナマの音声とはかなり違った「出来合い感」が濃厚だ。

というのは、聞いた感じが何と言えばいいか、とにかく「ムダに流ちょうすぎるカタカナ英語」なのだ。あんなにも見事に流ちょうなカタカナ英語は、JR の他にはどこに行っても聞くことができないと思う。

あまりにも見事なので、ついスマホで録音してしまったよ。こんな感じである。(下の画像をクリックすると m4a ファイルで、結構見事な日本語アナウンスに続いて、流ちょうすぎるカタカナ英語がスタートする)

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実際に聞いたことのある方は、「そうそう、こんな感じ!」と思われるだろうが、まだ聞いたことのない方は「これ、何言ってんの?」となってしまうかもしれない。とにかく、クセの強いカタカナ英語なのに、やたら早口なので、壮絶に聞き取りにくいのだよね。

"Suspicious items" が「さすぺしゃすあいてむ」、"behavior" が「びはびあー」、"emergency" が「えまじぇんしー」になっちゃってる部分なんて、「カタカナ英語」というより「ひらがな英語」と言った方がいいかもしれない。 

はっきり言って、何を言ってるのかわからないところが 2か所ある(15秒と 30秒のあたり)。想像力を駆使して、「もしかして座席と、非常用ボタンの説明をしてるつもりかな?」と思われるところだ。

この試み、いつまで続くんだろう。このまま正式運用になったとしても、いずれにしても「何を言ってるのか、さっぱりわからない」ってことになるんじゃないかなあ。何しろ予め登録された定型文のクセの強いアナウンスで、「タイムリーな情報提供を行う」と言ってしまえる感覚が、そもそもすごいと思うし。

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コメント

最近の音声合成技術は大したもので、プロのアナウンサーが話しているのと全く区別がつきません。
どこかの企業に時間外に電話すると「本日は営業を終了しました...。」と美しい女声でアナウンスされますが、それは多分合成音声です。

さて問題のJRの英語案内放送ですが、多分質の悪い合成音声アプリを使っています。話のスピードも不自然に速いですね。
合成音声アプリは話すスピードを自在に変えられます。それであのような話し方になっていると想像します。

問題のアナウンスは聞いててイライラしますね。多分nativeにはびっくりされるでしょう。

そんなマシンに頼らず全員に英語を教えればいいのではと思います。アナウンスのパターンは決まっているのですから。
それほど大変ではないでしょう。

投稿: ハマッコー | 2019年2月 2日 00:55

ハマッコー さん:

そういうカラクリがあるんですか。

道理で日本語のアナウンスは見事すぎるほど見事ですが、英語の方は追いついていないんですね。

"Emergency" が、モロに日本語の 「エマジェンシー」 なのも、ソフトが妙に気を利かせすぎて、「外来語」 と捉えてるんでしょうね (^o^)

投稿: tak | 2019年2月 2日 07:39

相次いだ不審者などの狼藉対応で、新幹線クルーの仕事が増えちゃってますよね。

運転手はお一人で良いとしても、車掌さんは最後尾の人とかグリーン周り(なんかゴルフだな)の人とか自由席中心の人など、結構人がいる様ですがお忙しいらしいです。

「立車掌」に始まって、「三役各車掌」の中間層がいて、その他車掌などと、新幹線一編成内のヒエラルキーってあるんですかね。(知らんわ!)

投稿: 乙痴庵 | 2019年2月 2日 14:15

乙痴庵 さん:

運転手の仕事は究極的には自動化できるとしても、車掌の仕事は無理でしょうから、大変なんでしょうね。

本日、広島から帰る時の新幹線内で、京都から乗ってきて私の隣の席に座った外国人女性に、女性車掌が丁寧に話しかけ、「ここはリザーブド・シートですから、指定券がないと座れません」 としっかりした英語で説明してどいてもらってました。

次の名古屋で、ちゃんと指定券を持った人が乗ってきて座りましたから、まさに正しい対応でしたね。あの処置がなかったら、トラブっちゃうところでした。

きちんと英語のできる人もいるんですね。あるいは、外国人対応可能な車掌が 1人は乗っているのかもしれませんが。

投稿: tak | 2019年2月 2日 22:46

今さらですが、これは車掌さんの生の音声でしょう。
録音するならネイティブに話させるでしょうし、音声合成ならもっと自然ですし、そもそも上のJRの資料は「東京~新大阪間」と書かれていますね。
多分これはたまたま(カタカナ)英語で話せる車掌さんだったのでしょう。

投稿: 通りすがり | 2020年8月10日 13:55

通りすがり さん:

なるほど、そう言われてみれば、そんな気もします。というのは、新幹線に乗る度に「英語アナウンス」の差がひどすぎると感じるからです。

ここで録音、紹介した例は、たまたま「カタカナ英語のままで慣れすぎた車掌さん」なのかもしれませんね。

「通じる、通じない」は別として、単に「役目は果たしてる」というだけの感覚です (^o^)

投稿: tak | 2020年8月11日 00:26

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