最近コンビニで買い物をすると、レジで 「〇〇は大丈夫ですか?」 なんて聞かれることが多い。はっきり言って意味がわからなくて、仕方がないので「はい」と応えてそれで大抵の場合済んでいるのだが、自分でも何がどう大丈夫で、もし「いいえ」と答えたらどうなってしまうのかもわからず、どえらくモヤモヤしてしまう。

例えば飲み物なんかを買って「ストローは大丈夫ですか?」と聞かれ、何となく「なくても大丈夫」みたいなイメージで、つい「はい」と答えると、意に反してレジ袋にストローを放り込まれてしまう。で、そんなもの要らないので、あわてて「あ、それ要らない、要らない」なんて言って取り出してもらう。「変な客」と思われてるんだろうなあ。
この場合、「いいえ」と答えるべきだったのかと、いつも後になって気付いてしまう。しかしそれだと「ストローはなくても大丈夫じゃない」なんて、わけのわからないことになるんじゃないかとか、自分の言葉に責任を持てなくなってしまい、ますますわからなくなってしまう。
あまり気になるのでググってみたら、同じように気になってる人がいるようで、"with news" というサイトに "「大丈夫です」って、なにが大丈夫なの 気配り表現? 言葉の乱れ?" という記事がみつかった。この中で「大丈夫ですか」のいろいろな用例が紹介してあり、ここでは 2つだけ取り上げてみる。
【スーパーのレジで 「袋は一つで大丈夫ですか」】
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従来なら 「よろしいですか」
これなら、まだわかる。「はい」と答えれば、無駄に 2袋使われてしまわずに済む。(関連で当ブログの 「レジ袋の有料化は、個人的には歓迎」 という 2月 28日付の記事もご覧戴きたい)
問題は次の用例だ。
パン屋でサンドイッチ購入時に 「お手拭きは大丈夫ですか」】
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従来なら 「ご入り用ですか」
これ、まさに上述の「ストローは大丈夫ですか?」と同じ用法のようで、そうか、レジのおねえちゃんの言うのって、「要るか、要らないか」 の意味の場合が多くて、要る場合は「大丈夫」ってことだったのか。しかし、要らない場合はどう答えればいいのだろうか。「大丈夫じゃありません」とでも言えばいいのか、あるいは単に「いいえ」と言えばいいのか。ああ、わからない。
同じようにググって、もう一つ面白いページを見つけた。HATENA BLOG の "スタバで 「ストローお通ししてもいいですか?」 を止めてほしい……" という記事である。
この筆者はスタバでコーヒーを飲む場合、蓋にストローを通してほしくないということなのだが、「いいですか?」と聞かれると、つい断れないようなのである。こんな具合だ。
じゃあ、断ればいいじゃないか。
なんて言う方がいるので断っておきますが、もちろん断ることもできます。出来ますが…優しい店員さんに笑顔で、しかも親切心で言ってくれている言葉に「大丈夫です」っていうのは何か…罪悪感を感じます。
私はスタバでストローなんか使わないのでよくよくわからない心理である。しかも彼は「大丈夫です」(通さなくていいです)と言うのは罪悪感につながると書いているのだから、この場合は「ストローは大丈夫ですか?」(入り用ですか)という問いへの返事の「大丈夫」とは逆の意味なわけだ。
ということは、もしかしたらこの場合は、仮に「大丈夫です」と答えたとしても、逆の意味に受け取られてあっけらかんとストローを蓋に通されてしまう可能性だって高いんじゃないかとも思われる。どんな結果になるか、一度試してもらいたいほどのものだ。
この問題についてマジに調査した実践女子大学の山下早代子教授は、"「よろしいですか?」 という依頼、あるいは 「必要ないです」 という断りは直接的な表現で相手に負担をかけます。これに対して、「大丈夫」はより婉曲的で、相手を気遣った表現になっている” と説明しているという。これを受けて件の記事は、以下のように結論づけている。
相手も自分も様々な表現に煩わされることなく、かつ相手を傷つけない。いまどきの「大丈夫」は、とても便利な表現であるようです。
いやはや、今どきの「便利な表現」って意味が正反対になったりして、解釈が滅茶苦茶むずかしいのだね。ああ、ややこしい! 婉曲表現にわかりにくさは付き物とはいえ、いくら何でもややこしすぎる。
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