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2019年3月 4日

「ハンドウォッシュ」と「ハンドスキッシュ」という組み合わせ

この写真は、先日岡山に出張した際に泊まったビジネスホテルの、バスルームにあった手洗いセットである。石けんの方の商品名が「ハンドウォッシュ」で、それとセットの手指消毒剤の方が 「ハンドスキッシュ EX」 と、カタカナ的にはビミョーに韻を踏んでいる。

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両方とも「KAO プロフェッショナル」というブランドだから、花王の業務用製品なのだろう。それにしても「スキッシュ」なんて言葉は初耳 (この場合は「初目?」)だから造語としか思えない。「手を消毒してスッキリする」というような意味合いなんだろうが、日本のメーカーはこうした類いの「雰囲気カタカナ言葉」が大好きなようだ。

そういえば同じ花王の製品で "Biore" というのがあって、私はずっと「バイオール」かと思っていたら、ローマ字読みで「ビオレ」なんだそうだ。そのココロは、ギリシャ語の "Bios"(生活)と "Ore"(満ち足りた)の合成語で、「満ち足りた生活」だという(参照)。こんなの誰も想像つかないよね。

私も前に使っていた Canon のインクジェット・プリンターのブランドは "Pixus" で、「ピクセル(pixel)を 私たちにもたらす」というような意味かと思っていたが、実はもっと複雑な由来があって、こんなことらしい (参照

「pixel(ピクセル、画素)」や「picture (ピクチャー、写真)」を意味して、音感が似ている点、「X」は無限を表し、「US」は your style とも言い換えられるなど、いろいろな意味が込められています。

いやはや、ここまで欲張ったネーミングだと、聞くだけでお腹一杯になってしまいそうだ。それにしても "US" で ”your style" とは、ちょっと無理があるような気がするがなあ。若いタレントが子細ありげに言いそうだけど。

既に有名なのは大塚製薬の「ポカリスエット」で、"sweat" は「汗」 だから、誰もそんなもの飲みたがらないだろうというので、海外展開の場合のネーミングは "POCARI" だけにしているらしい。「いえいえ、『スウェット』じゃなく、『スウィート』です」 とでも言い張ればよかったのに。

もう一つ有名なのは 「カルピス」 で、"Calpis" を米国アクセントで発音すると "cattle piss"(牛のおしっこ)に聞こえちゃうので、米国市場では "Calpico" の商品名で展開されている。なぜか巷では 「米国では "cow piss"(雌牛のおしっこ)に聞こえる」説が圧倒的だが、米国発音で "cal" と "cow" は似ても似つかないので、そのあたりよろしく。

(これ、”gal”(ギャル)と “gown”(ガウン)の違いで、「ガル」とか「ギャウン」では通じないと言えばわかるかな? それでもしっくりこない人は、下のコメントのやり取りをどうぞ)

 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

日本人的には、cowカウとcalカルは似ていますね。
lの発音が弱くなると、同じと言ってもいいくらい。

投稿: らむね | 2019年3月 4日 20:19

らむね さん:

カタカナ的には似ていますが、英語の発音は母音が全然違います。

敢えてカタカナで書くと、「キャル」 と 「カウ」 ですから (^o^)

投稿: tak | 2019年3月 5日 00:14

商品名「カルピス」を、あちらで「キャルピス」って発音に変えちゃうからcattle pissに聞こえるわけで、同じように「カルピス」と読んでおけばそんな下品な聞き間違えも無かっただろうに、って思います。
あ、その場合はcow pissに聞こえるのか。どっちにしろおしっこにはなるんですね(笑)。つまり問題は語尾のピスの方ということですか。

投稿: らむね | 2019年3月 5日 00:34

らむね さん:

>商品名「カルピス」を、あちらで「キャルピス」って発音に変えちゃうからcattle pissに聞こえるわけで、同じように「カルピス」と読んでおけば……

商品名「カルピス」の発音を (意識的に) 変えてるってわけじゃないんです。あちらの人の大部分はカタカナ読めませんから、アルファベット表示の ”Calpis" を読むしかなく、そう書いてあると、彼らはフツーに 「キャルピス」 と読んじゃうカラダになってるんですよ。

仮に "Colpis" または "Culpis" だったとしたら 「カルピス」 に近い感じで読まれて、とくに前者だったら "cow piss" と紛らわしくなるでしょうけど。(いずれにしても、やっぱり飲み物の名前として "pis" はヤバいですが)

これよりすごいことが ”MacDonald” に言えます。

日本流の 「マクドナルド」 というのは、米国人にとってはまったく別の単語 (東洋の神秘的呪文?) としか思われない発音です。

フツーの米国人の発音を敢えてカタカナで表すと、「マクダーナル」 と「ミクダーナル」 の中間ぐらいかな。

米国人的には「日本人は "MacDonald" を ”Makudonarudo" と変えて言う 」 となるかもしれませんが、これも 「変えて」 言ってる わけじゃなくて、そう読んじゃうカラダなんだから、しょうがないですよね。

投稿: tak | 2019年3月 5日 19:02

"カラダ"じゃあ仕方ないですね(笑)
そっか、イチローも「イチローー すぅず↑うぅきいぃ」ってなっちゃいますもんね(笑)

投稿: らむね | 2019年3月 5日 23:08

らむね さん:

カラダは、ある意味頭脳より強いですからね。

米国人には「神戸」 が 「コゥビー」、「トヨタ」 が 「トヨゥラ」

日本人には ”Hawaii” (「ワ」 にアクセントを置く 「ハワイー」)が 、頭にアクセントのある 「ハワイ」、”Sierra Nevada” (スィエラ ネヴァーダ) が 「シェラネバダ」 になっちゃうのは、そういうカラダだからしょうがないんです。

フランス人には 「博吉」 さんが 「イロキチ」 になっちゃうし ^^;)

投稿: tak | 2019年3月 6日 00:52

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