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2019年3月16日

「ローロデックス」 というもの

「ローロデックス」(Rolodex)というものをご存じだろうか。実は私もその名を今日初めて知ったのだが、モノ自体はアメリカ映画などで十分にお馴染みである。オフィスのデスクの上にお約束のように置いてある回転式の名刺ホルダーだ。(参照

 

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なんでこんなものを調べてみたのかというと、昨日書いた 「4〜5年ぶりに FAX を送付されてしまったよ」という記事と関係がある。「知識連鎖」というサイトの 「未来で消えるいらないもの 固定電話・スーツ・大型テレビ・パソコンのキーボードなど」 という記事で触れられているのだ。

この記事は、2012年のアメリカでの調査を元にしている。7年前の時点で、「5年後の 2017年には消えていると思うものは?」とのアンケートで挙げられたモノ(及びコト) の動向を調べたものだ。ちなみに「消えている」と思われた上位10傑は、次のようなものだった。(括弧内は、全体の何パーセントの人がそう答えたかを示す)

10位    USBメモリ (17%)
9位    仕切りのある個人用小室 (19%)
8位    社長や役員のための部屋(21%)
7位    スーツ、ネクタイ、パンティストッキングなどフォーマルなビジネスの服装 (27%)
6位    デスクトップパソコン (34%)
5位    机の電話 (35%)
4位    標準労働時間 (57%)
3位    ローロデックス [回転式名刺整理機] (58%)
2位    ファックス (71%)
1位    テープレコーダー (79%)

で、2019年の今、検証してみると、6〜10位は今でもしっかり残っているし、3〜5位も案外しぶとい。しかしさすがに 1位と 2位の 「ファックス」と「テープレコーダー」は、少なくとも米国ビジネス社会では消えて久しいだろう。まあ、この 2つは 2012年の調査時点でもかなりレアになっていたわけだが。

で、この中の 3位に挙げられている 「ローロデックス」 というものについて、私は初めてその名称を知ったのである。これ、「コトバンク」で調べてみると、こんなふうに説明してある。

文具、家庭用品メーカーのニューウェル・ラバーメイド社 (本社:アメリカ) が販売する回転式の卓上名刺ホルダー。1950年代に実業家のアーノルド・ノイシュテッターが発明、1958年販売開始。

ふうん、発売されてから、まだ半世紀とちょっとしか経っていないのだね。印象としては 100年も前からあるような気がしていたが、100年前はまだ今のようなビジネスカードなんて一般化してなかっただろうから、まあ、そんなものだろう。

これ、なにしろ 「ホッチキス」 みたいな 「商標」 だから、元祖のニューウェル・ラバーメイド社以外は使うことができず、Amazon のサイトを見ると日本のセキスイは 「ターボデックス」 なんて、ちょっとダサめの名前にしている。さらに時代を反映してか、「デジタル名刺ホルダー メックル」 なんてものまである。

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こんなの、PC にデータベースとして保存すればいいのにと思うが、ローロデックスのイメージに憧れちゃうようなタイプの人は、つい欲しくなってしまうのかもしれない。ただ、実際に買うのはよほどのもの好きだろうし、「メックル」というネーミングもスゴい。「究極の B級商品」と言えるだろう。

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コメント


7位    スーツ、ネクタイ、パンティストッキングなどフォーマルなビジネスの服装 (27%)

日本でも徐々に消えつつありますね。ネクタイは私もここ二十年は葬儀以外はしてません。

6位    デスクトップパソコン (34%)

銀行などではなくなる気配はありませんね。最近のデスクトップパソコンの本体は厚めの文庫本サイズで、ディスプレイの背面に張り付けてある感じで少なくとも占有面積の問題はありません。

5位    机の電話 (35%)

一人一台の時代で、それもIP電話化しており無くなる気配は全くありません。

2位    ファックス (71%)

今でも企業、官公庁には必ずありますね。
家庭用は日本では二社が製造しているようですが、一定の需要があり利益が出ているのでしょう。しぶとく生き残るでしょう。

1位    テープレコーダー (79%)

カセットテープレコーダーのことだと思いますが、家電店に行くと未だにかなりの数の機種が売られていますね。(ラジカセの形で)若い人にとってはくるくるテープが回って音が出るのがもの珍しいようですね。
しかし、最新のデジタルボイスレコーダーの実力には舌を巻きました。もう後戻りできませんね。


LPレコードがリストに載ってませんが、もう消滅してしまったということなんでしょうか。日本では一時期年産10万枚まで落ち込んだようですが、2018年には100万枚をこえているようです。プレーヤーも機種が増えて売られていますね。私も保有してます。

消滅しそうでしぶとく生き残る製品は意外と多くあるようです。

投稿: ハマッコー | 2019年3月16日 23:22

ハマッコー さん:

ネクタイ姿の好きな人って案外いるもので、必要性を感じない TPO でもしてる人はしてますね。

デスクトップパソコンも、ネクタイみたいなもので、好きな人は好きなんでしょうね (^o^)

「机の電話」 というのも、ビジネスフォンとして定着してしまったようですね。

FAX は、もう日本独特の現象ですね。こればかりは 「手書きして 同報でもいちいち別個に送るのが死ぬほど面倒」 と思わない人が生き残っている限り、いつまでも消えないでしょう。

その他のものはもう、「趣味の世界」 で生き残るということでしょうね。

投稿: tak | 2019年3月16日 23:40

この手の質問をされて頭に浮かぶのがどういうものか考えてみれば、まあ、これは実質「後生だから消えてくれランキング」みたいなもので、名前が載っているものに限ってしぶとく残ってるのも納得ではあります( ̄▽ ̄)

投稿: 柘榴 | 2019年3月17日 04:39

柘榴 さん:

>まあ、これは実質「後生だから消えてくれランキング」みたいなもので、名前が載っているものに限ってしぶとく残ってるのも納得ではあります( ̄▽ ̄)

これは鋭い指摘ですね! (^o^) 確かに 「消えるであろう」 ではなく 「消えてくれ」 のランキングなのでしょう。

社長や役員のための部屋
スーツ、ネクタイ、パンティストッキングなどフォーマルなビジネスの服装
標準労働時間

なんぞは、その典型かも知れません。

投稿: tak | 2019年3月17日 09:06

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