新幹線の英語アナウンスが肉声になったようだ
今年 2月 1日に "新幹線の「ムダに流ちょうすぎるカタカナ英語」アナウンス" という記事を書いた。その流ちょうさとカタカナ発音のギャップに、ある意味感動してしまったためである。ところがこの時点では実は、予め録音された音声だったようなのだ。なるほど、「流ちょうすぎ」たわけだ。
しかし最近の新幹線は、乗り合わせた車掌が肉声でアナウンスすることになったようだ(参照)。道理で乗る度に英語アナウンスのテイスト(?)がちょっとだけ多様になったわけだ。
そして本日乗った新幹線のアナウンスがあまりにも個性的だったので、つい感動して Twitter にアップしてしまったのである。こんな感じだ。
まさに「ウィアー ストッピング アット キョート ステーション、ザ ドズオザ ライツァイ ウィル オプン」という感じだったのである。完全にカタカナ発音とはいえ。前半は "We are stopping at Kyoto station" とわかるのだが、後半がちょっとスゴかった。本当に一瞬「ドズオザ」って何だ? と思ってしまった。
既に tweet したように、これ "The doors on the right side will open." と言っているわけなのだが、何度もアナウンスしているうちに慣れ過ぎて「無駄に早口」になった結果が「ドズオザ」ということのようだ。最初の 「ザ」以後が妙に「七五調」なのも、これで身についてしまいやすい要因だろう。
ニュースのアナウンス練習の指導員は「アクセントを間違えても気にしないでください。大部分のお客様は理解しようとしてくれます」と言っているが、この「ドズオザ」に限っては結構難易度が高いと思う。まあ、何度も乗っていれば「いつもの決まり文句だな」とわかってくれるだろうが。
いずれにしても JR 東海は肉声での英語アナウンスにこだわっているようで、健気といえば健気なことである。実際の話、当初のものすごく聞きにくい「無駄に流ちょうすぎるカタカナ英語」(下のアイコンをクリックすると聞けるが、要するに異様な感じ)よりはずっとマシだと思う。
ただ、ニュースの見出しにある「流ちょうでなくても好評」というのが本当かどうかについては、コメントを避けたい。
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コメント
車掌のアナウンスがよく物真似のネタにされるように、そもそもが自然な日本語じゃないですよね。でもあれはあれでアジがあって、もはや車内の環境音として市民権を得ているw
英語アナウンスも「日本の電車内のおかしな英語アナウンス」として、英語圏の人に認知されていくのかもしれませんww
投稿: らむね | 2019年5月20日 23:08
らむね さん:
かなりマニアックなネタとして取り上げられるかもしれませんね (^o^)
投稿: tak | 2019年5月21日 05:39
JRの在来線や各私鉄はきれいな英語アナウンスで案内しているのに(そのシステムを完成させているのに)、なぜ新幹線は英語アナウンスで右往左往しているのか不思議ですね。
例によってオッサンがそのシステム導入に抵抗しているのかも。
今度、京都にいくので「ドズオザ」に遭遇できればラッキーですね。楽しみが一つ増えました。
投稿: ハマッコー | 2019年5月21日 20:13
ハマッコー さん:
どうやら "JR東海は、インバウンド対策に「おもてなし英語応対コース 鉄道編」を導入。鉄道現場に特化した英語力の向上をめざす" ということのようです。
https://tetsudo-ch.com/5171148.html
「ウィアー ストッピング アット キョート ステーション、ザ ドアズ オン ザ ライツァイ ウィル オプン」を繰り返して 「おもてなし英語」が身につくとは思えませんので、AI に頼る方がずっと効率的という気がしますが、本文でも紹介した「下手に流ちょうすぎるカタカナ英語」のロボットがひどすぎたので、「だったら、肉声で」ということになったのかもしれませんね。
「下手の考え休むに似たり」的なオッサンが多いのでしょう。
投稿: tak | 2019年5月22日 09:21