新天皇にみる新しい皇室像を歓迎
新天皇が多くの海外メディアで「近代的で語学堪能な環境保護活動家」といったトーンで紹介されているようで(参照)、あの日本会議系の期待する天皇像とはちょっとズレがあるようだ。個人的には歓迎したい風潮である。
上に掲げた写真のリンク先の Hufinngton Post の記事では、次のように触れられている。
ドイツのTV局Deutsche Welle は「海外留学をし、キャリアウーマンと結婚し、英語を話し、ジョギングを楽しみ、ヴィオラを奏でる『近代的』な新天皇陛下」だと紹介した。
シンガポールの TV局 CNA は、皇太子時代の 59歳誕生日の会見で述べられた次の言葉を引用している。
その時代時代で新しい風が吹くように、皇室の在り方もその時代時代によって変わってくるものと思います.....古くからの伝統をしっかりと引き継いでいくとともに、それぞれの時代に応じて求められる皇室の在り方を追い求めていきたいと思います。
右派系の信奉する「天皇」が、自らとてもリベラルな路線を選択されているということは、歴史的にみても大きな意味を持っている。今後は右派も自ら路線を変更して時代に対応していくか、あるいはあくまでもスクゥエアな国粋主義路線を堅持してある種の自家撞着に陥るかという 2つの道の間で選択を迫られるだろう。
平成後半頃から、右派系の人間が「最近の天皇の言動はおかしい」などと呟くことが多くなっているようだ。まさに自家撞着そのもののように思える。時代と共に妥当なあり方を模索することを忘れることの方が「おかしい」のだと気付くべきだと思うのだが。
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コメント
右派と呼ばれる方々から公然と批判が上がっている状況は、なんだか様々転倒してますね。
「天皇陛下万歳!」に、「?」をつけて活動されているので、もう存在意義が別のところにある団体ってことになってます。
平和な御代になることを、素直に祈りたいです。
投稿: 乙痴庵 | 2019年5月 5日 07:59
乙痴庵 さん:
>「天皇陛下万歳!」に、「?」をつけて活動されているので、もう存在意義が別のところにある団体ってことになってます。
まさに言い得て妙ですね。
あの人たちは自分の主張を優先し(その根拠は「好き嫌い」とか「日本の国柄」とか、甚だ曖昧なことが多い)、ほかにもいろいろな考え方があることを認めたがりません。
投稿: tak | 2019年5月 6日 06:37