うなぎを「大事にいただきましょう」という環境省の tweet
環境省が 22日夜に「土用のウナギはご予約を」と公式 tweet して炎上に至り、そそくさと削除してしまったのだそうだ (参照)。ただその画像はしっかり残されていて、朝日新聞に乗っかってしまっている。下の画像がそれだ。
Tweet の内容は「食品ロスにならないように大事にいただきましょう。食べる方はできるだけ予約して、季節の行事を楽しみましょう!」というものだ。昨年 1月に 「ウナギは食べないんだもんね」という記事を書いている私としては、「環境省が絶滅種を予約してまで食えと言うかなあ!」と驚いてしまった。「大事にいただきましょう」と言っても、食うことに関しては一緒である。
私が上述の記事で紹介している HUFF POST の "このままでは絶滅? 「うなぎ」 の危機に私たち日本人ができること" という記事は、「絶滅に瀕したウナギを守るには、我々日本人がウナギを食わないようにすればいい。少なくとも食う量を減らせばいい」と指摘したものだ。極めて当たり前の指摘である。
ところが日本のマスコミがこの問題を扱うと、「日本の伝統的食文化の問題もあり、極めて難しい問題だ」なんてぼかした言い方しかしない。HUFFPOST は「少なくとも食う量を減らせばいい」と、極めて控えめな言い方までしているのだが、その極めて控えめなレベルにすら至らないのだ。
私はこの問題に関してはこれ以外に、
当面、ウナギとマグロは食わないことにする (2013.6.14)
「ウナギとマグロは食わないことにする」 ということについて (2013.8.3)
ウナギを食うのは早めに諦める方がいい (2016.9.26)
と、3本も書いているので、言ったことに責任を持つ意味でも、ここ数年は一口も食っていない。うなぎなんて食わなくても、全然不満には思わないし、他にうまいものはいくらでもある。
本当に心から進言するのだが、月に 1度うなぎを食う人は 3月に 1度ぐらいに減らすべきだし、3月に 1度食う人は 半年に 1度ぐらいにすればいい。そうすることで、うなぎの資源は守られる。なんなら、年に 1度、土用丑の日だけは食うということでもいいだろう。日本の伝統文化ということに関しては、それで十分に守られるはずだ。
なにしろ、日本で流通するうなぎの 8割は中国産で、クスリ漬けになったものらしいから、消費を 8割減らして残り 2割のまともなうなぎだけにしてしまうだけでも、種の保存にはかなりの貢献になるだろう。
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コメント
最近はこのような結構なものがありますね。
https://www.ichimasa.co.jp/products/unajiro/
みんなこれを食べればいい。
一度食してみます。
投稿: ハマッコー | 2019年7月24日 00:16
ハマッコー さん:
へえ、これは知りませんでした。「うな次郎」ですか。
私も一度試してみたいと思います。
なにしろ、「うな次郎の日」として制定されている 7月 26日は、私の誕生日ですから (^o^)
投稿: tak | 2019年7月24日 04:49
うな次郎食べてみました。一尾?650円くらいでした。一口食べてしまった、と後悔しました。この商品は消滅しますね。同じ練り製品のちくわなら10本買えます。ちくわのほうがうまい。
投稿: ハマッコー | 2019年7月29日 17:47
ハマッコー さん:
まだ食べないでいて、よかったです。
敢えて試してみるまでもなさそうですね。ありがとうございました ^^;)
投稿: tak | 2019年7月29日 19:29