2100年の夏は、とんでもない暑さになるらしい
温暖化対策が十分に取られない場合、81年後の 2100年の夏の東京は 43.3度の暑さになってしまうと予測するビデオを環境省が発表した。夏だけでなく、2月でも熱中症になるほどの気温が常態化するという。
上の写真をクリックすると、環境省作成の ”「2100年未来の天気予報」(新作版)を公開しました” というページに飛ぶ。行った先で画面をやや下方向にスクロールすると(この一手間かかるのが、お役所のページの作り方のちょっとウザいところ)、ビデオ画面が左右に 2つ並んでいる。
左側が <2100年 未来の天気予報 『1.5℃ 目標』未達成・達成 夏> (10分18秒)で、右側が <2100年 未来の天気予報 『1.5℃ 目標』未達成・達成 冬>(8分30秒)というタイトルだ。いくらお天気キャスター役にアイドル(名前はビデオ中で自分で名乗ってたけど忘れた)を起用しても、このタイトルのまどろっこしさにはやっぱりお役所仕事を感じてしまうなあ。
要するにどちらのビデオも、産業革命以前からの気温上昇を 1.5℃ に抑える目標を達成できなかった場合と、できた場合の 2通りの 2100年頃の天気予報を紹介している。左がその「夏版」で、右が「冬版」というわけだ。
達成できなかった場合は、東京の夏の最高気温がごくフツーに 43.3℃ ぐらいの 「激暑」になってしまうという。風呂の湯温がそんなに高かったら、熱くて入れないレベルだ。
そして気温上昇を 1.5℃ に抑えることに成功した場合でも、夏の最高気温は日本各地で 40℃ 内外というのが常態化するという。まったくもって「即物的に生きづらい」時代になる。私や私の子どもたちの世代はそこまで生きていないが、だからと言って「後は野となれ山となれ」で済ませるわけにいかない。
実際問題として 2100年まで待たなくても、既に夏の猛暑はひどいレベルになっているし、雨の被害も甚大だ。温暖化対策は急務なのだが、安倍政権はこの問題に真剣に取り組んでいるように到底思えない。参院選での私の投票基準は、ここに置きたいと思っている。
ちなみに現時点で地球上の再生可能な森林面積は米国全体の広さぐらいあって、その面積の再生に成功すれば、過去 100年近くの CO2 排出量を相殺できるという論文があるらしい(参照)。ただ、森林再生には長い時間がかかるので、今の勢いで温暖化が続くと、再生可能な面積は 2050年までに 5分の 1 に減ってしまうというのだ。
このままだと、人類は「滅亡の道」を辿っているわけで、「それまでには、はかない命への未練を捨てちゃいましょうね」という話だ。個人的には「命への未練ぐらいなら捨ててもいいや、別に」なんて思っているが、未来世代全体にそのツケをまわすのはちょっと心苦しい。ということは、今、ぐずぐずしている隙はないのだね。
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