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2019年8月16日

奈良の ”Engli sh Guides"(あるいは Engrish Goodwil Guides)というもの

昨日は台風 10号の影響で予約していた新幹線「のぞみ」が運休となり、1本後の便に振り替えてなんとか無事に奈良に着いた。そして JR 奈良駅前の観光案内所のカウンターに、下のような案内表示のスタンドがあるのにちょっと驚いて、思わず tweet したのだった。(参照)、

190815nara

"FREE! Engli sh Guides EGG Nara YMCA" と表示されていて、「”Engli" って何じゃいな?」と思ってよく見たら、”Engliish” とミススペル("i" を 2つ重ねてしまった)して、1個塗りつぶしてあるんだったよ。スタンドを裏返してあるからいいと思ってるのかもしれないが、その裏返しの面の方が正面を向いているのだ。

さらに、下の方に表示されている  "EGG" というのは何の卵だろうと調べてみると、「奈良YMCA善意通訳協会(EGG)」という任意団体だった。それにしても、どういう英語表現すると略称 "EGG" になるのだろうと気になってしまい、さらに調べてみると、この団体の Facebook Page が見つかった。

190815nara2

このページの左上にあるクレジットによると、何と【Engrish Goodwill Guides "EGG"】なのだそうだ。うっかり見逃すと何だから、ちょっとクドく書かせてもらうが、"English" じゃなく "Engrish" である。この国の中学生がよくやっちまうやつだ。

さらに気になってしまうのは、カッコが「入れ子」になってしまっていることである。ことのついでにもっと細かく言うと、同じカッコでも半角と全角が不細工に混在しちゃってるし、これ作った人、自分で気持ち悪くならなかったかなあ。

エンブレムには "Since 1970" とあるから、あの大阪万博から半世紀もやってるのだね。なかなか立派なものだ。ということは、この団体のメンバーは年配の方が多くて、Facebook Page 作りなんて他人任せにしているんだと思う。「何か、ホームページがあるらしいね」ってなぐらいのもので、自分で覗いてみたこともないに違いない。

うむ、敢えてそう思うことにしよう。そう思わないことにはちょっと悲しすぎるものがあって、この団体に英語ガイドを頼む者なんていなくなってしまうだろう。救いと言えば、英語版のトップページには、少なくともミススペルは見当たらないことだ。(表現としての疑問点はいくつかあるけど、キリがないから触れない)

というわけで、私はこの団体にわざわざ「修正した方がいいですよ」なんてメールするほどお節介じゃないし、この国の英語レベルのありのままの指標として、このままに放っておく方がいいんじゃないかとまで思ったりもする

あるいは心ある親切な方が気になって気になって、見るに堪えなくなってしまったら、一言知らせてあげるという goodwill を発揮してもいいかも。

 

【2020年 元日 追記】

たまたま調べてみたら、このページのスペルはちゃんと修正されていた。

190816e

記事の末尾に「あるいは心ある親切な方が気になって気になって、見るに堪えなくなってしまったら、一言知らせてあげるという goodwill を発揮してもいいかも」なんて書いたから、実際にどなたかが知らせてくれたのかも知れない。単なる Engrish のミススペル修正だけではなく、括弧が入れ子になっている問題も解決されているのだから、このブログの記事の影響と考えるのが自然だろう。

最近いろいろあって、このブログの影響力も案外馬鹿にしたものじゃないのかもしれないと思うようになった。

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コメント

いつも不思議に思うのは、「その団体のうちの一人くらいは気が付いてもよさそうなのに」ということです。善意通訳協会という団体ならなおさらです。


オリンピックを迎えて国を挙げて「ヘンテコ英語追放運動」をやらなければならないですね。都内の道路標識は色々と変えてるようですが。


投稿: ハマッコー | 2019年8月16日 11:43

私が思いますに。
・偉い人が得意気に看板つくってきた
・当然、下の者が気づく
・私「どうしましょうか・・・」
 上司「いや、○○さんがわざわざ作ったのに使わないわけにもいかないだろ」
 「××さん、○○さんにスペルミス言ってくださいよ」
 「俺だって嫌だよ」・・・
・仕方がないのでスペルをマジック等で修正
ということかなと。

これ、全く同じ状況が勤めていた塾で発生しまして。
塾内に数枚置くだけの物でしたが、本文の画像だとFREEをFLEEと書くレベルの初歩的かつ目立つ部分で。
教育を売りにしている塾ですからねえ、生徒も気づくだろうし、保護者も見ますし。
こそっと修正しましたが、当然修正してあることにお偉いさんも気づいたはずで、しばらくビクビクしてましたw

投稿: らむね | 2019年8月16日 13:31

実際にいわゆるEngrishで記述されたページなのですから、むしろ適切というか年配の方たちの組織にしては気のきいたジョークというべきではないでしょうか。
横に"All your base are belong to us!"とでも書き添えてあれば完璧でしたね。

投稿: 柘榴 | 2019年8月17日 04:21

ハマッコー さん:

>いつも不思議に思うのは、「その団体のうちの一人くらいは気が付いてもよさそうなのに」ということです。善意通訳協会という団体ならなおさらです。

大阪万博の時にできた団体のようですから、もしかしたらお年寄りばかりになっていて、「英語はできるけど、インターネットはわからない」って方ばかりなのかなと。

でも、若い人も少しはいてもいいと思いますがね ^^;)

投稿: tak | 2019年8月19日 17:45

らむね さん:

エラいさんが勝手なことをすると、下の方は迷惑千万という例ですね ^^;)

投稿: tak | 2019年8月19日 17:48

柘榴 さん:

>実際にいわゆるEngrishで記述されたページなのですから、

なるほどね (^o^)

投稿: tak | 2019年8月19日 17:55

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