「命に関わる暑さ」が当たり前になっている
「Goo 天気」のデータによると、東京では今年 8月に入ってから昨日までの 11日間のうち、最高気温が 35℃ 以上の「猛暑日」が 6割を超す 7日になっていて、残りの 4日もすべて 30℃ 以上の「真夏日」。しかもそのうち 3日が真夏日すれすれの 34℃台だ(参照)。
東京では 7月 24日以来 8月 11日まで、連続 19日間の真夏日となっている。その前までは雨が続いて気温が低めだったから、突然の暑さに体調を崩す人が続出した。本当に天気が極端になっている。
私も年齢だけは「前期高齢者」ということになっているから昔の話をさせてもらうが、昔は「猛暑日」(といっても、2007年以前はそんな言い方すらなかったが)がこんなには頻発しなかった。私が大学に入って上京した 1971年は、一番暑かったのが 8月 11日の 34.4℃ で、今で言う「猛暑日」なんて 1日もなかった(参照)。
その 10年後の 1981年の 8月も、30℃ 以上の「真夏日」は月のうち約半分の 16日だった。その 5年後の 1986年の 8月も、「真夏日」は 3分の 2 足らずの 20日間。そしていずれも 「猛暑日」は記録されていない。そして 1991年 8月は、11日間が「真夏日」で、そのうち 8月 1日だけが最高気温 35.2度の、今で言う「猛暑日」である。
ところが「猛暑日」という言い方が定められた 2007年の 8月になると、「真夏日」が月のうち 8割以上の 26日で、そのうち「猛暑日」が7日ある。ちょっと世界が変わったというイメージだが、今年は8月の 3分の 1 を過ぎただけで、猛暑日が同じ 7日に達した。世界が変わって、またさらに変わってしまった感がある。
そもそも昔の夏は、時々は雨が降って地面が冷やされるから、「真夏日」だってそんなに長くは続かなかった。それだけに「死ぬほど暑い」という言い方は「大袈裟な表現」だったが、近頃では「リアルな表現」になってしまっている。東京都内では 8月に入ってからの 1週間で、45人が熱中症の疑いで死亡しているというから、「リアル」としか言いようがない。
近頃は本当に天気が極端になっていて、「命に関わる暑さ」も当たり前になっている。
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