アオサギの鳴き声 2
アオサギという鳥がいる。この鳥、姿形は結構美しいのに、その鳴き声たるやかなり「がっかりもの」であることについては、8年も前に書いたことがある(参照)。そのがっかり加減は、下の YouTube 動画で確認できる。
ただ、鳥の鳴き声にも少しは個体差があるようで、我が家の裏手の川に来て鳴くアオサギの声は、この動画のものよりさらに興醒めだ。「ギャア!」と書き表せばいいのか、あるいは「ギョエ!」、「グエ!」とでも表記すべきか、とにかく「どうしてここまでひどい声に生まれついたかなあ」と思うほどである。
なんでまた今さら再びこのアオサギの鳴き声について書こうという気になったのかというと、この地に越してきて 40年近くにもなるのに、ごく最近になって私の妻が「あの『ギャア!』っていうスゴい鳴き声、何なの?」なんて言い出したからである。
アオサギという鳥は朝夕も活動するが、夜行性の傾向が強い。そして闇の中を飛びながらでも盛大に「ギョエ! グエ!」と鳴くので、妻としては、夜になるとよほど恐ろしげな鳥がこの辺りに出没するのだと思っていたらしい。
「知らなかったの? あれってアオサギの鳴き声だよ」
「え、そうなの? アオサギって結構きれいな鳥じゃないの」
「鳥って、見た目と鳴き声はほとんど関係ないみたいだよね」
「そうなんだ。今まで『ヌエ』みたいなのがいるのかと思ってた」
ちょっと待った。「ヌエ(鵺)」というのは、あの源頼光によって退治されたと伝えられる伝説上の妖怪である。猿の顔、狸の胴体、虎の手足、蛇の尾を持つと伝えられるので、少なくとも鳥ではなく、下の絵のようなものということになっている。
それにヌエの鳴き声はトラツグミのようだと伝えられており、「ギャア!」とか「ギョエ!」とか「グエ!」とかじゃない。Wikipedia には次のように記されている。(参照)
「ヒョーヒョー」という、鳥のトラツグミの声に似た大変に気味の悪い声で鳴いた、とされる。映画『悪霊島』(原作 横溝正史)のキャッチフレーズ、「鵺の鳴く夜は恐ろしい」とはこのことである。
そんなわけで、トラツグミを「ヌエ」という別称で呼ぶこともあるらしいのだね。最近は便利な世の中になったもので、このトラツグミの鳴き声も YouTube で確認できる。
ちょっと寂しげな鳴き声で、確かに「気味の悪い声」と感じられるかもしれないが、逆に「可愛らしい」と思う人もいると思う。少なくともアオサギほどひどいものじゃない。
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コメント
まぁなんにしても、鳥さんの声が聞こえるのはいいことよね。ぼくの巣(足立区の荒川のそば)でも、スズメさんやセキレイさん、ヤマバトさんやその他しらない鳥さんが朝、起こしてくれるよ。鳥さんの声も聞こえないようなビル街にはじぇったい住みたくないね(←お前の収入じゃじぇったい無理だよ心配すんなww)
投稿: 貧しい太陽系調査員 | 2019年10月 8日 22:33
貧しい太陽系調査員 さん:
まさに、鳥の声で目が覚めるというのはいいことです。
でも、アオサギの声は、子どもが怯えます (^o^)
投稿: tak | 2019年10月 9日 04:46