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2019年10月 9日

「裏返し幟」が気になってしょうがない

日本人は旗とか幟(のぼり)とかが大好きなようだ。とにかくこんなにも街頭で旗や幟(とくに幟が多い)を見かける国を、私はほかに知らない。写真の上の方は、先月 22日の記事で「ペイペイ」が裏返って「ペトペト」に錯覚してしまうと言ったヤツだ。

190922

それから、近くの農協ショップではこんなのも見かける。

Img_9819

どちらも気になってしょうがないのは、店の前の通りから見た面が裏返しになってしまっていることだ。この 2つの例だけじゃなく、「裏返し幟」は枚挙にいとまがない。上述の 9月 22日の記事の末尾も次のようなものだ。

「本日 大売り出し中」(「本日」という 2文字のみが横書き)という幟が裏返っていて、「日本 大売り出し中」に見えて驚いてしまったし。

店のスタッフたちは気にならないのだろうか。あるいは「日本人は親切だから、ちゃんと頭の中で変換して読んでくれている」と思って安心しちゃってるのだろうか。

かくいう私も「文字さえあればとにかく読んでみる」という習性だから、ちゃんと脳内変換して読んでいる。読んではいるが、それでいいというわけではなく、やはり気になってしょうがないのである。

もしかしたら朝の開店時にはまともな向きで設置した幟が、途中で風向きが変わったせいで裏返ってしまったのかもしれない。しかし、それならそれで気付いた時にもう一度まともな面が通りに向くように設置し直せばいいではないか。

とはいえ、上の 2枚の写真を撮った日は朝からほとんど無風状態だったから、最初の設置の仕方があまりにもおざなりだったとしか思われない。これではいくらなんでも、言葉や文字に関して無神経すぎる。

これって、何とかならないものなのだろうか。それとも裏返った文字を読まされる妙な感覚も含めて、幟というものの醍醐味なのだろうか。このあたりは、日本文化の「闇」の部分である。

 

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世間話」カテゴリの記事

コメント

幟では無いですが、鏡文字も近いですよね。
私の近所に老健の「さんぽ」という施設がありまして、そこの車がワンボックス車の前面(フロントガラスの下)に「さんぽ」と書いているのです。
でですね、私は車移動が多くて、私の後ろにこの車が来るとバックミラー越しにそれを見ることになるのですが・・・
・・・
「さ」の鏡文字が「ち」で・・・
・・・
大変失礼致しましたm(__)m

投稿: らむね | 2019年10月 9日 20:57

らむね さん:

わはは (^o^)

投稿: tak | 2019年10月10日 06:43

幟は雰囲気のものですね。どう見えようが関係ないんですよ。
もしかしたら、逆から読んでくれることでより記憶に残ることも。

投稿: ハマッコー | 2019年10月10日 13:34

ぼくわちきうでは校正で糊口をしのいでいるんすが、フォントがめっちゃ小さかったり、バックと彩度が似てたりして読みづらいのってイライラしまつよね。ましてや、裏返しだったらイライラして胃に穴があいちゃうかも~( ̄ー ̄)( ̄ー ̄)

投稿: 太陽系調査員くん | 2019年10月10日 20:46

表か裏かは風次第ですから、直したって直ぐ戻る。
反対側から見る人には正だし。
よってスタッフ一同、裏表を気にする人は誰もいません。

桃太郎のぼりとも言いますが、ルーツは戦国武者の旗指物らしいですね。
彼らも気にしなかったのでしょう。

投稿: McC | 2019年10月10日 22:32

ハマッコー さん:

なるほど、単なる「賑やかし」なら、何やらありさえすればいいとというわけですね ^^;)

投稿: tak | 2019年10月11日 16:41

太陽系調査員くん さん:

「これって、人に読ませる気があるのかいな?」と疑いたくなるようなのって、印刷物にもありますね。

わざわざ読みにくいように、読みにくいようにと、工夫したとしか思われないやつ ^^;)

投稿: tak | 2019年10月11日 16:42

McC さん:

「通りの反対側から来れば、ちゃんと読める」というようなものならゴチャゴチャ言いませんが、この記事の 2点の写真のように、店頭の真正面から見て裏返しというのは、「一体何なんだ」と言いたくなるわけです。これでは、店を出ようとしている人にちゃんと読ませるための幟ですね ^^;)

いっそ、風に影響を受けないように、棹を固定して設置するという方法もあると思うんですがね。

投稿: tak | 2019年10月11日 16:46

ご無沙汰をいたしております。

お蕎麦屋さんの店頭、「天ぢる」って読み違えてしまい、以降、正面でも背面でも「天ぢる」に、脳内変換されてます…。

投稿: 乙痴庵 | 2019年10月11日 20:04

乙痴庵 さん:

「ち」と「さ」は、らむねさんのコメントにもありますが、かなりヤバいですね ^^;)

投稿: tak | 2019年10月11日 21:49

エウレカ!幟はパタパタしてることがキモなのであって、字は模様とおなじで、なんでもええんだね!勉強になるなぁ!( ̄ー ̄)

投稿: 太陽系調査員ノウサギ1(ワン) | 2019年10月12日 08:52

太陽系調査員ノウサギ1(ワン) さん:

雰囲気のものでしかないと。

でも、字があればつい読んじゃうという私みたいな者には、つらいなあ ^^;)

投稿: tak | 2019年10月12日 11:01

私も幟旗の裏文字、凄く気になってます。
いつも読めない割合の方が多い気がします。

旗の両側にポールを通すヒモ?を付けてくれてたら選べて良いんじゃないかと。
そもそも右より、左側に付いてた方が良かったりしないのかな?

投稿: はにゃ | 2023年2月12日 07:48

はにゃ さん:

>いつも読めない割合の方が多い気がします。

それは言えます! わざわざ裏返しに置いてあるような気がするほどです。

>旗の両側にポールを通すヒモ?を付けてくれてたら選べて良いんじゃないかと。

あの「ヒモ」は「乳」というようです。この翌日の記事をご参照ください。
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2019/10/post-d315be.html

ちなみに既に付けられたコメントでも指摘されていますが、あれって単なる「賑やかし」で、文字を読ませるためのものじゃないようですね。

ないと淋しいからただ置いてあるだけで、内容は関係なし。

投稿: tak | 2023年2月12日 08:24

いわゆる「風林火山」的な旗差し物、戦国時代を描いた作品などでよく見ますが、あれって漢字だから成立していた気がします。
左右対称の漢字は裏返っても問題なく読めますし、非対称漢字は明らかに字面が異なるので脳内変換できます。
ですがそれを現代において、平仮名や片仮名でもやってしまうと、「左右反転時に別の字に見える」という勘違いが発生しやすくなってしまうわけですね。

投稿: らむね | 2023年2月12日 18:15

らむね さん:

おお、確かに「風林火山」なら、裏返ってもわかりますね。

そう言われると、かな交じりの旗指物って、やたら異常なもののように思われてしまいます。とくに「ペイペイ・・・」は無茶ですね。

ただ、感じでも左右対称感の希薄な「新鮮野菜」とかは、ちょっとね ^^;)

投稿: tak | 2023年2月12日 20:53

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