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2019/12/02

生まれた土地の方言を忘れるという「忘恩」

最近、富山、青森(津軽)出身の同年代の知人と話をしていると、2人とも「田舎の言葉は忘れたから、もうしゃべれない」なんて信じられないことを言い出したので、「あいやでって...」と言いたくなった。この庄内弁の意味は、リンク先のこまつきょうこさんのページに行けばわかる。(下の画像クリックでも行ける)

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私なんかつくばの自宅にいてさえ意識的/無意識的にしょっちゅう庄内弁を使っている(参照)から、仙台生まれの妻も茨城生まれの娘たちも、「ヒアリングならバッチリ」になっている。しかしその 2人の知人は「実家に帰ってさえ方言は使わない」などと、私に言わせれば「忘恩の所業」みたいなことを言うのだ。

昨年 3月に仕事上の仲間と 2人で、我が故郷、山形県庄内平野の港町、酒田市に出張したのだが、帰りの特急車内で彼は、「酒田にいる間ずっと、周りの言葉が一言も理解できなかった」と白状した。「頼みの綱の tak さんまで酒田に着いた途端コロッと別人になっちゃって、いきなり『外国語』で話し始めるんだもの」

彼が庄内弁を「外国語」のように感じたのは無理もない。友人の日系ブラジル人に聞くと、「ブラジルはポルトガル語の国だけど、周りの国で話されているスペイン語はフツーに理解できるし、イタリア語もまったくわからないわけじゃない」という。ラテン語を母胎とする言語同士だけに結構共通点があるのだね。

ということは、「同じ日本語」とはいえ、庄内弁と「いわゆる標準語」の差は、ポルトガル語とスペイン語の差よりずっと大きいってことになるわけだ。ヨーロッパ語族の感覚で言えば「外国語」と言っていいのかもしれない。

だったら地方出身者はせっかく「外国語」を自然に身に付けているのだから、「日本語(いわゆる標準語)」とのバイリンガルで生きればいいのにと思う。人間の思考というのはかなりの部分で言葉を使うから、バイリンガルなら二重思考になって、より多面的で深みのある考え方ができるというものだ。

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上の画像は、山形県庄内から茨城県に嫁いだという伊藤海歩さんの「東北七県目のヨメ」というサイトにある「庄内弁・標準語・大阪弁(前編)」というページで見つけたものだが、「言語スイッチ自動切り替え」とはバイリンガルとして言い得て妙である。クリックしてリンク先に飛んでみてもらいたい。

私は普段から、標準的日本語のなまくらな論理思考を下手くそな英語思考で補強し、さらに庄内的な土着思考を加えた二重半思考(?)で考えを深めているところがある。その意味でも方言を忘れてしまうなんて、思考経路が(つまりオツムの中身が)単純すぎるとしか思えず、もったいないこと夥しい。

それにしても、10年以上前はインターネット上で嬉々として庄内弁を語るライターなんて世の中に私ぐらいしかいない印象だったが、最近はずいぶん「同志」が増えたなあ。嬉しい限りである。

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コメント

記事をご紹介くださり、ありがとうございました!
庄内弁って、標準語ユーザーの方にとっては本当に外国語扱いですよね(;´∀`)
そこがまた面白かったりもいたしますが。
帰省すると、いまだに初耳な庄内弁を聞くことがあります。
奥が深いですねえ…。

投稿: 伊藤海歩 | 2019/12/05 09:41

伊藤海歩 さん:

私は子どもの頃、明治生まれの祖父母(しかも祖母は濃〜い「浜しょ」)と一緒に暮らしたので、かなりディープな庄内弁の使い手になってしまいました。

今でも、図々しいヤツに遭遇すると「もっけだすび知らねヤロだの」と呟いてしまいます。

酒田に帰ると、「おめさんみでだ昔の言葉しゃべる人だの、今、誰もいねでば」なんて言われます。

何しろ半世紀前の庄内弁のままですので ^^;)

投稿: tak | 2019/12/06 00:17

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