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2020/02/07

カタカナ英語は Siri には通じないんだが

昨年、新幹線の英語アナウンスについて 2度ほど書いている。"新幹線の「ムダに流ちょうすぎるカタカナ英語」アナウンス" (2月 1日付)と、 "新幹線の英語アナウンスが肉声になったようだ" (下の写真、5月 20日付)という記事だ。

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2本とも、アナウンスが典型的な「カタカナ英語」であると書いている。上の写真で示した記事で示したビデオでは、指導員が「アクセントを間違えても気にしないでください。大部分のお客様は理解しようとしてくれます」なんて言っているが、それって希望的過ぎる見解じゃないかと思ってしまうのだよね。

この件に関連して、昨年 5月 7日に書いた "Siri で遊ぶ" という自分の記事を思い出した。"Siri" というのは、iPhone などのデバイスで、"Hey, Siri," と語りかけて音声で質問すると音声で応答してくれるサービスである。

この記事ではある朝、自分の Apple Watch をどこに置いたかわからなくなり、 iPhone の Siri の設定が「日本語」になったまま、つい英語で "Could you tell me where my Apple Watch is?" (私の iPhone はどこにあるか教えてくれない?)と質問したところ、理解してもらえなかったと書いている。

ちなみに英語で聞いてしまったのは別にカッコ付けてたわけじゃなく、最初に呼びかける決まり文句が "Hey Siri" なので、ついその勢いで英語になってしまっただけである。そしてこの時はどういうわけか「90周年は山家ポアチエ子」なんて聞き取られ、「すみません、よくわかりません」と謝られてしまった。

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この設定(Siri の言語が「日本語」)では、Siri は「その辺の日本人」以上にトンチンカンになっちゃうようなのである。

そこで試しに Siri の設定を「英語」に切り替えて同様に聞くと、今度はしっかり理解され、Apple Watch からアラーム音を出してもらって、ベッドの下に落ちているのを発見することができた。めでたし、めでたし。

試しに設定を「英語」にしたままで、同じ質問を敢えてモロにカタカナ英語で「クドゥユーテルミー、ホエアマイアップルウォッチイズ?」と聞いてみると、"Do you turn on me who am i?" と聞こえちゃったらしく、「私は誰?」みたいなタイトルの映画を 5本提示して、”Which one?" (どれのこと?)なんて聞いてきた。

つまり「英語モード」になっている Siri は、「カタカナ英語」が理解できないと判明したのである。生身の人間ならここまでトンチンカンな聞き取り方はしないかもしれないが、いずれにしても頭の中が「英語」になっている相手には「カタカナ英語」は理解してもらいにくいことが実感としてわかった。

これは、頭の中が「日本語」になっている相手にマトモな英語で話しかけても「90周年は山家ポアチエ子」になっちゃって、さっぱり通じないことの裏返しみたいなものだろう。

というわけで、新幹線車内の「カタカナ英語」アナウンスがフツーの外国人にちゃんと通じているかどうかは、甚だ疑問であると思ってしまったのだった。

 

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コメント

私はこの話題、「物おじせずにどんどん言っていきましょう」というほうを支持したいですねえ。私もそうですが、多くの日本人の発音がカタカナ英語なのは確かですが。

曰く、lとrの区別ができない、とか。
sもcもthも全部サになってる、とか。
アの発音が1種類しかできない、とか。
aとtheと無冠詞の使い分けができない、とか。

全部その通りですけど、そういう批判とそれを過剰に気にしてしまう日本人の国民性と相まって、英語を話さない日本人が出来上がっていく。学校教育が終われば全くと言っていいほど話さない人も多いでしょう。そして困るのは訪日外国人。

私は塾講師なので、中高レベルの単語・文法はそれなりに叩き込んでいます。ですが英語専門ではなく、リスニングは苦手、スピーキングはもっと苦手。ほぼカタカナ発音だと思います。普段外国人と接することもないです。

そんな私がよく子供に話すのが、学生の頃の友人と富士山に登ったときのこと。
しばらく同行した英語で会話している大学生ぐらいの白人カップルに話しかけてみました(街ではしませんw山登りの解放感と連帯感がなせるわざです)。
米国人だったのですが、「アメリカで一番高い山はなんてーの?」と聞いたらなんと「知らない」とのこと。びっくりしました。日本人で同じことを聞かれて富士山と知らない人はいないですからね。あとで調べたらアラスカのマッキンリーでした。本土から離れ、ほとんどのアメリカ人は実際に見ることも無く、ゆえに象徴性が低いのでしょう。ということは、山と川で比べたとき、日本人にとって象徴性が高いのは富士山ですが、ブラジル人にとっては山ではなくアマゾン川かもしれない。そんなことも考えました。

下山時には、ドイツ人に話しかけられました。カタカナ英語でやりとりすると、どうやら下山ルートを間違え、駐車場と全然違うところに降りてきてしまったらしい。どうしようもなく、近くの山小屋まで同行し、山小屋の人との通訳をいくつかやって、別れました。

友人たち(彼らも相応の高等教育修了者であり、日本人の中央値より上、と言っていいと思います)が言ったのは、「らむねの言っていることは全部わかる。外国人が言っていたこともなんとなくわかる。でも会話のスピードでそれは俺らにはできないわ」ということでした。

長々と書いてしまいましたが、冒頭にも書いた、たとえカタカナ英語でも「物おじせずにどんどん言っていきましょう」、それに使わないとこんなに中高苦労したものが無駄になっちゃうよ、みたいなことを子供に言うのです。
正直に言えば「takさんみたいなことを言う人がいるから、どんどん英語恐怖症が進んじゃうんだよなあ」ぐらいには感じます。もちろん、英語教育の進化改善はしかるべく進めるべきだと思いますけどね。

投稿: らむね | 2020/02/08 03:31

らむね さん:

>たとえカタカナ英語でも「物おじせずにどんどん言っていきましょう」

これには文句なく賛成です。

ただ、この記事で言いたかったのは、「新幹線アナウンスのカタカナ英語」は、もう少し考えた方がいいということです。「実際的コミュニケーション現場で、自分の意思で言いたいことを言い、相手の言うことも理解する」という会話についての話ではありません。

新幹線の「英語アナウンス」には、「こりゃ、英語とは気付いてもらえないかも」というようなのもあるので、一律に肉声にこだわらず、車掌の都合(というか発音レベル)によって、肉声と録音の選択ができるようなシステムでもいいかなと。

ただ、そうするとほとんどの車掌は録音を選択することになるでしょうから、まあ、少なくとももうちょっと本気で「あ、これは英語なんだな」とわかるようなレベルに達するまで練習するとか。

ただ、練習して上手になってしまうと、今度は外国人が機関銃のようなスピードでいろいろ質問してきたりすることも考えられるので、現状でもいいかと。

まあ、あの車内アナウンスは次の停車駅名と、どっち側のドアが開くかというぐらいしか言ってないので、別に通じなくても致命的な不都合は生じません。(停車駅名は固有名詞なので、英語アナウンスでなくてもまず通じます)

あるいはあのアナウンスは、「よく聞いてみれば英語だけど、こちらが英語で質問してもまず要領を得ないだろうな」と外国人がわかってくれるので、「大して役には立たないけれど、面倒も発生しない」という、「妙な最適解」なのかもしれません。

正直なところを言えば、あまり丁寧な英語にせず、"Next, Kyoto." ぐらいで十分だと思うんですが、それだと日本人乗客から「ぶっきらぼうすぎて、来日する外国人に失礼」なんてクレームが確実に来ますから、自衛のためにもゴチャゴチャ言ってるんでしょうね ^^;)

投稿: tak | 2020/02/08 11:13

「山家ポアチエ子」

黒金秀峰さんに続いて、新キャラクター登場ですね。

投稿: 乙痴庵 | 2020/02/11 13:18

乙痴庵 さん:

あれ、「黒金秀峰」って、何でしたっけ?


自分で書いたんでしたっけかね。いやはや、6000本なんて書いているうちに、忘れてしまいます。ごめんなさい ^^;)

それにしても 「山家ポアチエ子」というのは、シドニー・ポアチエを思い出してしまいます ^^;)

投稿: tak | 2020/02/11 17:44

くろがねしゅうほうさんでした

投稿: 乙痴庵 | 2020/02/11 21:49

乙痴庵 さん:

>くろがねしゅうほうさんでした

あ、思い出した (^o^) ありがとうございます。

つい最近も触れたばかりなのに、ボケちまったかな ^^;)

https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2020/02/post-82866e.html

投稿: tak | 2020/02/11 23:09

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