Siri は、なかなかの詩人である
ちょうど 1週間前の 2月 7日に、「カタカナ英語は Siri には通じないんだが」という記事を書いた。iPhone の Siri の言語設定をフツーに日本語にしたままだと、まともな英語が全然通じず、今度は言語設定を英語にしてカタカナ英語で話しかけても通じないということがわかったのである。
まともな英語で "Could you tell me where my Apple Watch is?" (私の iPhone はどこにあるか教えてくれない?)と話しかけると、「90周年山家ポアチエ子」なんてトンチンカンに聞き取られてしまったが、言語設定を「英語(アメリカ合衆国)」に切り替えると、ちゃんと聞き取ってもらえた。
「この山家ポアチエ子」というのは、私の中では大いにウケてしまった。で、言語設定を英語にしたまま同じ言葉をモロにカタカナ英語でしゃべってみると、全然通じない。"Do you turn on me who am i?" と聞こえちゃったようなのである。
試しに「Siri 英語 通じない」の 3つのキーワードでググって見ると、「Siri を使って英語の正しい発音を身に付ける」みたいなページがどっさりヒットした。なるほどね。カタカナ英語をわかってくれない Siri を相手にしたら、まともな発音の英語がイヤでも身につくという理窟だ。
その中にあったのが、この記事の一番上の写真クリックでも行ける「オンライン英会話スクール比較サイト」の「iPhone の Siri を活用した発音練習はかなり有効!」というページだ。このページでの最初のチャレンジは ”water" (水)と言ってみることから始まる。
日本語の発音で「ウォーター」と言っても、「100%聞き取ってくれない事が分かると思います!」とあるのだが、まあ、このくらいは当然の如く軽くクリアして、次に進む。
更に、この Siri は意外とどんな質問でもある程度の返事を返してくれますので、例えば
May I have your name ?
How old are you ?
などと話しかけてみて下さい。
とあるので、とりあえず "May I have your name?" (お名前、聞いちゃっていい?)と聞くと、こんな風に応えられた。
案外素っ気ない。で、次の質問は "How old are you?" である。Siri は声を聞いた感じでは妙齢の女性のようなので、モロに年を聞くのはちょっと憚られるのだが、行きがかり上、まあいいかと開き直って聞いてみたところ、こんな回答だった。
「私は東風(この際、「こち」と読みたい)ぐらいの年齢で、そして生まれたばかりの毛虫ぐらいに若いです」ということだ。ちょっとした禅問答である。面白いから、もう一度同じ質問をしてみた。
「そうですね、私は春の若鶏じゃないし、冬のミツバチでも、夏のイカでも、冬のツチブタでもありませんし・・・」と来たもんだ。"Aardvark" なんて単語は初耳だから、辞書で調べちゃったよ。うぅむ、Siri、なかなかやるな。
「あなた、なかなかの詩人じゃないの!」と褒めると、「認めてもらうのって、素敵だわ」なんて喜んでくれた。いやいや、こりゃ認めざるを得ないよね。
うむ、彼女とはうまくやっていけそうだ。
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