「オン飲み映え」という言葉から発する意識変革
今日の夕方、TBS ラジオの「アクション」という番組に、国語辞典編纂者の飯間浩明氏がゲストとして登場して、最近新しく生まれた言葉に「オン飲み映え」というのがあると言っていた。オンライン飲み会で映えるファッションやヘアスタイルについての言い方らしい。
ググってみると、この言葉は既にいくつかのサイトで使われていて、メイクやヘアスタイルに焦点を当てたページが目立つ。オンラインの画面では胸から上の写真が多用されるので、トータルなファッションよりは化粧とヘアスタイルが重視されるもののようだ。なるほどね。
さらに調べてみると、オンライン会議も重要なポイントになっている。おおき/SEOコンサルタントという人が 「ついにリモートワーク映えや Zoom 飲み会映えの方法論が唱えられる様に」なんて tweet している。「Zoom 映え」と書いて「オンライン映え」と読ませるなんて向きもある(参照)。
私自身、コロナウイルス騒動のせいで、リアルタイム動画をフィーチャーしたオンライン会議なんてものを初めて経験した。目の前のスクリーン上で見る自分自身が動いている姿というのは、日常的に鏡で見る自分からは 180度裏返っているので、初めはちょっと不思議な気がしてしまうほどだった。
非日常的な体験は、必ず新しいコンセプトを生む。オンラインで改めて自分を見つめるという体験は、「自分自身への新しい視点」というものにつながっているようだ。「オンライン映え」を意識するというファッション的な視点は、自分自身を捉えなおすという意識作業の第一歩なのかもしれない。
今回のコロナ騒動は、テレワークやオンライン・ミーティングの増加に端を発する社会的変化に確実につながっていくだろうが、人間の内面性という見地からは、「新しい視点による自分自身」の発見につながる。「人間とは如何なるものか」という問いへの回答が、これまでとは違ったものになる可能性がある。
「新型コロナウイルス」は確実に人間の意識変革につながり、それによってこれまでの文明を変えるまでのファクターとなり得る。それだけの影響力をもっているということは、今後、折に触れて明らかになっていくと思う。
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