「キャッシュレス・ポイント還元事業」というのを、終わる頃になって初めて知った
東洋経済 Online に "「現金大国ニッポン」の根強さを示す決定的証拠" という本日付の記事がある。「本日付」というのは、例の「キャッシュレス・ポイント還元事業」というのが、今日で終わるからという事情もあるのだろう。
記事では、この国では何がどうあっても現金決済が健在という事実が示されている。統計的な数字が雄弁にそれを物語るのだ。「キャッシュレス・ポイント還元事業」なんて、全然関係ない。
実はお恥ずかしいことながら、私もこの「キャッシュレス・ポイント還元事業」というのをつい最近まで理解していなかった。もっといえば、終了直前の今に至ってもしっかりわかっているとは言えない。
私はコンビニで買い物をする時にはほぼ 100% Suica を使うことにしている。「モバイル Suica」のおかげで、いつでもどこでもクレジットカードから残高補充できるため、いちいち現金を使う気になれないのだ。
現金だと大抵の場合 1円玉のお釣りが発生するので、財布の中がジャラジャラになってしまうが、Suica だとそんなこともない。これが少額決済で Suica を使う最大のメリットだ。コンビニでクレジットカードを使うのもちょっと憚られる気がするしね。
で、実を言うと私は、コンビニで Suica を使ってレシートを見ると、支払金額がちょっとだけ安くなっていることに気付いてはいた。しかしそれが「キャッシュレス・ポイント還元事業」によるものとはちっとも知らなかったのである。ただひたすら「これ、一体何でだろう?」としか思っていなかった。
これは要するに、政府の宣伝不足に尽きると思う。Suica(に限らず、キャッシュレス全般)を利用すると、「ちょっとお得」ということがしっかりと浸透してさえいれば、いくらなんでもキャッシュレスの比率がもう少し増えたんじゃないかと思う。
「ちょっとお得」という理由からキャッシュレスを経験してみて、レジでの支払いがさっさと済むことや 財布の中が 1円玉だらけにならずに済むという快適さを実感すれば、6月 30日以後も現金支払いに戻る気はしないだろう。ところが宣伝不足のために、キャッシュレスの快適さがあまり浸透しなかった。
制度が終わる頃になってからニュースで盛んに取り上げても、もう遅いのである。
というわけで、日本ではこれからも、レジで現金を出し、お釣りをもらうという面倒なスタイルが減らずに続くのだろう。そして後ろに並ぶ客を待たせることになるのだろうと、ややうんざりしながら思ってしまうわけである。
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