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2020年6月14日

梅雨の大雨に思うこと

下の画像は、昨日夕方の関東地方における雨雲の予想図である。私の住む茨城県南部は辛うじて大雨を免れたが、神奈川北部から東京にかけては、かなりの雨量になったようだ。

200614

とにかく梅雨に入ってからというもの、降り出せば大雨というパターンが多い。私が子どもの頃は「梅雨の雨はシトシト、真夏から台風シーズンにかけての雨は土砂降り」と言われていたものだが、近頃は梅雨でも土砂降りが当たり前になった。

考えてみれば、最近は 5月の声を聞けば昔の真夏以上の暑さになるのが珍しくないのだから、梅雨でも台風まがいの降り方になって当然である。そしてさらに台風シーズンの本番になってしまうと、「数十年に一度の」とか「経験したことのないほどの」なんて豪雨被害がしょっちゅう起きる。

思い起こせば、1960年代に山形県庄内の酒田市で小学生時代を過ごした私は、夏休みの絵日記の「お天気欄」に 30度以上の気温を記すことは滅多になかった。当時の庄内の地では、よほどのことでないと 30度には手が届かなかったのだ。

気象庁のデータによると、私が高校 2年(17歳)だった 1969年、酒田の 8月の月間平均気温は 23.9度、最高気温の平均は、27.5度だった(参照 1)。この年はちょっとした冷夏で比較に問題ありかもしれないので、翌 1970年 8月の統計をみても、それぞれ 24.6度、29.2度となっている(参照 2)。

そして昨年(2019年)の 8月はそれぞれ 27.0度、31.2度だ(参照 3)。ほぼ半世紀の間に、酒田の夏の気温が確実に 2度ぐらいは高くなっているわけだ。酒田だけが特別というわけじゃないから、他の地域にしても推して知るべしである。

ちょっと前までは、あまりの極端な気候変化に「近頃の天気は、一体何を言いたいんだよ?」なんて思っていたが、最近は自然からのメッセージが理解できるようになってきた。「このままでは地球は人の住めない惑星になってしまうぞ!」と警告してくれているに違いないのである。

車椅子の物理学者として知られたスティーブン・ホーキング博士は生前に、「人類は30年後には地球からの移住を開始することになる」と述べた(参照 4)。「地球は私たちにとってあまりに小さくなっている。我々の物理資源は驚くべき速さで枯渇している」というのである。

この話が伝えられたのは 2017年 6月のことだ。ということはこれを信じるとすれば、今となっては人類が地球からの脱出を開始するまでに 27年しか残っていないということになる。

私自身はありがたいことに、その頃まで生きていないだろうが、いずれにしても晩年は相当に生きにくい環境に耐えることを覚悟しなければならない。そして「団塊ジュニア」と言われる、現在 45歳前後の人たちの晩年は、下手すると「生き地獄」の様相を呈するかもしれないのである。

「子孫のために住みやすい地球環境を残そう」なんて呑気なことを言っていた昔は、漠然と数世代後の子孫のことを想定していたような気がする。ところが現実には、もはや自分の子どもたち、いや、それどころか自分自身の晩年の地球環境を心配しなければならない状況になっているわけだ。

政治家のじいさんたちは、内心「俺たちはもうすぐ死ぬからいい」なんて思っているのかもしれないが、そうだとしたらノー天気にもほどがあるよね。

 

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