「次亜塩素酸水」とやらの噴霧について
あちこちのニュースで「次亜塩素酸水」というものが取り上げられている(参照 1、参照 2、参照 3)。新型コロナウイルスの消毒目的で噴霧されているらしいのだが、効果のほどは定かではなく、WHO も「消毒液の噴霧は推奨されない」としているだけあって、撤去が相次いでいるという。
「溺れる者は藁をもつかむ」というが、いつの間にかあちこちにこの「次亜塩素酸水」というのが進出していたようなのである。消毒用アルコールが不足してしまっているため、その代替としてこれを噴霧しちゃえという発想らしい。すごいなあ。
このニュースを読んで私は咄嗟に、「DDT」を思い出してしまった。既に何度か書いたことだが、小学校時代に月に 1度ぐらいだったか保健所が各クラスを巡回して、生徒の頭に DDT の粉を振りかけ、首筋から噴霧器でプシューっとやっていたのである。
これを書いたところ、私より年上の読者からまで「いくら何でも、そんな野蛮なことはされた覚えがない」という反応が相次いだ。そしていろいろなやり取りのうちに、「明治維新の際の賊軍の子孫は、1960年代になってもなお、DDT を振りかけられていた」なんて話になりかけたのである(参照)。
私の故郷、山形県の庄内藩は賊軍中の賊軍で、あの会津藩が降伏してからも連戦連勝を重ねて最後まで官軍に抵抗していた。それで DDT 噴霧というとんでもない逆襲を受けていたのではないかというのだ。
NHK によれば、今回の次亜塩素酸水噴霧は小学校などでも行われていたらしいが、文科省の通達で「子どもたちがいる空間では噴霧器での散布などは、健康面への配慮から、行わないよう求めています」ということになったようだ。
DDT の噴霧も、文科省(当時は文部省)が「いくら賊軍の子孫でも、そんなことは止めとけ」なんて通達を出して、取りやめになったのかなあ。
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