「一極集中」から脱却するチャンス
愛読ブログ「駅前糸脈」で、「一極集中を打破する好機」が語られている。東京への一極集中からの脱却を、「新型コロナを機会に口先の言葉だけでなく、推し進める必要がある。新しい生活様式以上に新しい生活の場を提供することが政府の仕事だろう」というのは、とても納得できる主張だ。
この種の議論で最近驚いたのは、数日前のラジオ番組(何の番組だか忘れたが、いずれにしても TBS ラジオ)で「テレワークを推し進めると、どこに住んでもいいのだから、結果的に東京への一極集中を推進することになる」なんて力説する解説者がいたことだ。
「はあ?」と言いたくなる話である。
思うにこの人、よっぽど「東京大好き人間」なのだろう。例えば、地方の支社の仕事をすることになっても、これまで通り東京に住みながら地方の仕事をこなすことができるのだから、いいじゃないかというような考えなのではなかろうか。
つまり「どこに住んでもいいというなら、もちろん東京に住みたいよね」という考えこそが一般的なものと信じているのだろう。彼は「毎日都心に通勤しなくて済むなら、空気が汚れて地価の高い東京なんかより田舎に住む方がいいよね」という考えは理解できないに違いない。
そしてよく考えると、この「できれば東京に住みたいよね」という前時代的、あるいは因習的な考え方こそが、「一極集中」の根本的な原因なのだろうと思い当たった。ここで敢えて「前時代的/因習的」という強めの言葉を使ったのは、このくらいの「思い切り」が必要と思ったためである。
「駅前糸脈」でも、「都落ちを死語にしよう」と書かれているし。
昨日 ”富士通がテレワークを「常態」に” というニュースを聞いて、「それでこそ!」と膝を打った。今回の「コロナ騒動」がこうした「強い思い切り」を促進させる契機になるなら、悪いことばかりともいえない。
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