「支庁」というものは、北海道に限らない
北海道には「支庁」というのがあるのだが、私はこれについてよく理解していなかった。企業などでは支庁とリンクして「〇〇株式会社網走事務所」とか「空知支局」とか「留萌出張所」とかいうのがあり、よそ者にはなかなかピンとこない。
ところが北海道の人たちにとってはとてもお馴染みであるらしい。「道北、道央、道東、道南」という 大分類と 14支庁の分類というのは、生活の中でかなり定着しているようだ。
あちこちのサイトで「2009年以後に 14支庁が 9支庁に再編されることが決定された」とあるが、それは廃止の対象となった檜山、日高、留萌、根室の各支庁の反対により実現していないらしい。つまりそれほどまでに、北海道の人たちにとっては生活に密着したものであるらしいのだ。
さらに Wikipedia で調べてみると、意外なことまでわかった。支庁というのは、「都道府県知事の権限に属する事務を分掌させるため、必要な地に条例により設けられる都道府県の総合出先機関を言う(地方自治法155条)」とされているのである(参照)。
「都道府県の総合出先機関」というのだから、支庁があるのは北海道に限らない。日本のあちこちに「支庁」というのが存在しているのだ。
我が故郷の山形県にも「村山総合支庁、最上総合支庁、置賜総合支庁、庄内総合支庁」という 4つの支庁があるじゃないか。そういえば山形県というのは、昔からこの 4つの地域がしっかりと独自性をもっていて、これを無視しては語れないほどなのだ。
それどころか、東京都にも「大島支庁、三宅支庁、八丈支庁、小笠原支庁」というのがある。さらに、「支庁」ではなく「〇〇地域振興局」とか「〇〇県民センター」なんていう名称になっている府県もあり、まったく一筋縄ではいかない。
よく調べてみると、その地域の歴史的な歩みがうかがわれ、なかなかおもしろいものであるようなのだ。
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コメント
wikipediaのページ見ました。
ほええ、私の地元神奈川県にもあるんですねえ。こんなに狭く離島も無い県なのに。「県西地域県政総合センター」というのはもちろん知っていました(その建物も利用したことがあります)が、それが北海道の「支庁」と同じ扱いに属するものだとは知りませんでした!
ちなみに神奈川県民の感覚としては、「確かにそういう区分があるのは何となく知っているけれど、単に県庁に出す書類が地元で出せたりするので便利よね」ぐらいの意識しかありません。再編とか名称変更などが起きても、まず物議をかもすことは無いでしょうね。(役所が遠くなると不便だな、くらいのものです)
投稿: らむね | 2020年7月30日 21:42
らむね さん:
>「確かにそういう区分があるのは何となく知っているけれど、単に県庁に出す書類が地元で出せたりするので便利よね」
意識としてはそんなところでしょうね。
ただ、こんなに広い茨城県に支庁に相当するものがないのは、ちょっと心外な気がしてきたところです ^^;)
投稿: tak | 2020年7月30日 22:01
追記
北海道って市町村が200弱あるんですよねえ。
昔「水曜どうでしょう」というTV番組で、ランダムにカードを引いて北海道内の市町村を巡る、という企画があったのですが、「○○町」と突然言われても、北海道在住の出演者全員がどこにあるかわからない、ということが多々ありました。他の都府県だとそういうこともなさそうです。大雑把に分ける区分の重要度が高いのでしょうね。
投稿: らむね | 2020年7月30日 22:07
らむね さん:
まさに、「北海道、広すぎ!」ですね。
東北 6県を合わせたより広いんですから、支庁に分けないととりとめがなさすぎです。
山形県生まれの私は、青森県や岩手県の市町村なんてよくわかりませんから。
投稿: tak | 2020年7月31日 06:58