「至高のグルメ」は、コロナ問題への模範解答かも
今月 8日に「新型コロナウィルスが突きつけている根本的な問題」という記事を書いた。そして 2日後の 10日に書いた「玄米に味噌汁・漬物だけの、至高のグルメ」の種明かしをすると、「その『根本的な問題』への模範解答になるかも」というちょっとした思惑があったりしたのである。
8日の記事は、感染リスクを避けるために「不要不急の外出を避ける」という当然の要請と、「Go to キャンペーン」に象徴される「経済のシュリンクを避ける」という至上命令とのギャップについて述べたものだ。これは政府の愚策という以上に「人類的矛盾」というべきもので、要するに「業」である。
つまり新型コロナウイルスが突きつけているのは、「経済成長しなくても人間が生きていける社会構造を実現するために、人間の欲望というものとどう折り合いをつけるか」という、根源的な問題と言える。これがわからないと、「人類的矛盾」は永遠に解決されない。
そして「週休 5日・年収 90万円台」で、「玄米に味噌汁・漬物だけ」というメニューを毎日三食自炊していたという、超シンプルなライフスタイルは、その問題解決への一筋の光とも思えたのだった。決して「図らずも粗食に耐えていた」というわけではなく、ある意味「至高のグルメ」だったのだから。
これまでは、「美味いものを食い、お洒落な服を着て、世界各地に旅行し・・・」というライフスタイルこそが、幸せを実現するものだと思われていた。しかしふと気付けば、何もそんなことに散財しなくても、人間は十分幸せに生きていけるのである。
| 固定リンク
「哲学・精神世界」カテゴリの記事
- 「陰謀論を信じる人」に関する「面白くない」研究結果(2023.11.03)
- 「言っちゃいけないこと」を言っちゃう「正しい人」(2023.10.21)
- アメザリを踏みつぶすことと、「いじめ」の心理(2023.09.04)
- 「頭で考えない」ことと「スパイト(いじわる)行動」(2023.01.13)
- スーパースターとなって「暫らく〜ぅ」と叫ぶ(2023.01.01)
コメント
おいしいもの、はそれを口にする人それぞれによるものではないでしょうか。裕福な方たちには高価な金額で食べられるものがおいしいものなのでしょう。(貧乏人のひがみかなぁ?)
自分は行列のできる店にあまり興味はないです。そしていま、まさに今、体が欲するものを食べたときにおいしいと感じることが一番だと思っています。
「玄米に味噌汁・漬物だけ」実にスバラシイ、無駄のない究極の食事ではないでしょうか!
投稿: ごじんやのじじい | 2020年8月14日 10:49
ごじんやのじじい さん:
>そしていま、まさに今、体が欲するものを食べたときにおいしいと感じることが一番だと思っています。
「体が欲するもの」って、そんなに金のかかる特別なものじゃないってことに気付けばいいんですね。
それに気付かないと、「欲望インフレ」に踊らされるばかりで、いつになっても満足することがありません。
投稿: tak | 2020年8月14日 14:30