人間にとって最も危険な生物は?
NewSphere に 「人間にとって危険な生物ランキング」という記事がある。この手のものは 10年以上前(あるいは 20年以上前かも)にも読んだ記憶があるが、年間犠牲者 75万人という「最も危険な生物」はその時と変わらず、今回もまだ「ワースト 1」の座に君臨し続けている。
出し惜しみせずにさっさと正解を明かしてしまうと、それは「蚊」で、年間犠牲者は 75万人にのぼるという。マラリア、デング熱、黄熱病、脳炎(ウエストナイルウイルス)など、危険な病原菌を運ぶためだ。そして 2位が「人間」というのも、またすごい。
以下に 「人間にとって危険な生物 ワースト 15」を列挙しておこう。
順位 | 生物 | 年間犠牲者数(人) |
1位 | 蚊 | 750,000 |
2位 | 人間 | 460,000 |
3位 | ヘビ | 100,000 |
4位 | 犬 | 35,000 |
5位 | 淡水カタツムリ | 20,000 |
6位 | サシガメ(刺亀虫) | 12,000 |
7位 | ツェツェバエ | 10,000 |
8位 | 回虫 | 4,500 |
9位 | ワニ(クロコダイル) | 1,000 |
10位 | サナダムシ | 700 |
11位 | カバ | 500 |
12位 | 象 | 500 |
13位 | ライオン | more than 22 |
14位 | オオカミ | 10 |
15位 | サメ | 6 |
中には淡水カタツムリ、サシガメ、ツェツェバエなど、馴染みのない動物もランクアップされているが、詳しくは元記事に飛んでもらえばしっかり説明してある。これらは蚊と同様に、病原菌や寄生虫を媒介することで人間を死に至らしめるという点が共通している。
病原菌の媒介といえば、オオカミの 3,500倍も人を殺している犬にしても同様だ。死に至らせる原因のほとんどは狂犬病の伝染で、ライオンやワニのように噛み殺しているというわけではないらしい。一方、カバが年間 500人もの人間を殺すというのは、大抵「噛み殺し」というから、意外にコワい。
それにしても、年間 46万人もの人間がほかならぬ人間によって殺されるというのは、考え物だ。1日当たりでは 126人ということになり、大規模な戦争が起きてしまったら、たちまち蚊を抜いて 1位に躍り出てしまうだろう。潜在的には「人間にとって最も危険な生物は人間」ということにもなりそうだ。
ちなみに新型コロナウイルスによる死者数は、昨年 12月から現在までに、世界で 85万人を超えているらしい(参照)。ただウィルスが「生物」であるかどうかについては、まだ結論が出ていない。
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コメント
ウイルスはともかく細菌は生物なのだから、細菌を媒介する生物が危険なのではなくて、細菌が危険な生物なのでは、という気もしますね。このランキング自体、純粋にそれ自体が人間を殺す生物と、何かを媒介して感染させる生物が混在しているなぁと。
しかしまぁ、媒介者を危険なものとしてカウントするならば、新型コロナウイルスを媒介するのは主にヒトだから、やはりヒトがいちばん危険ということになりそう…。
投稿: 山辺響 | 2020年8月27日 09:26
山辺響 さん:
>このランキング自体、純粋にそれ自体が人間を殺す生物と、何かを媒介して感染させる生物が混在しているなぁと。
それは私も感じていましたが、敢えて触れずに転載してしまいました ^^;)
>新型コロナウイルスを媒介するのは主にヒトだから、やはりヒトがいちばん危険ということになりそう…。
日本においては蚊による伝染病の感染リスクは低いので、コロナ以前の身近な感覚としても、圧倒的に人間が一番危険な生き物ですね。
投稿: tak | 2020年8月27日 12:45