「行く夏を惜しむ」なんて心情は、遙か昔のお話
お盆になった。昔は盆を過ぎれば次第に涼しい風が渡り始め、「行く夏を惜しむ」なんて心情が湧いてきたものだが、近頃はそんな気には到底なれない。「秋よ、早く来てくれ」と願ってもウェザーニュースによれば、今年は 9月になっても残暑が長引くらしいのである(参照)。
私は山形県庄内地方の酒田市に生まれ、高校卒業(1971年 3月)までそこで育った。東京オリンピックが開かれた 1964年、私は小学校 6年生だったが、夏休み宿題帳の天気欄に気温 30℃ 以上の数値を記入することは稀だったと記憶している。
気象庁のデータをみると、この年の酒田の 7月は最高気温 30℃ 以上の真夏日を 1日も記録しておらず(参照)、8月になっても 11日しかなかった。その 11日の内訳も、33℃台 1日、32℃ 台と 31℃ 台が 2日ずつ、残り 6日はギリギリ 30℃ 超えしたという程度だった(参照)。
それでも子どもの頃は「暑い暑い」と言っていたのだから、まったく可愛らしいものである。最高気温 30℃ 台程度では、今なら「今日はしのぎやすいね」なんて言うところだ。
しかし昨年の酒田市のデータをみると、7月は真夏日が 13日(参照)、8月は 20日(参照)となっていて、34〜35℃ というのも珍しくない。そんなの、私の育った街じゃないよ。
これが東京ともなると、さすがに 1964年でも、7月の真夏日が 15日(参照)、8月では 26日(参照)となっている。そして昨年 7月の真夏日は 9日(参照)、8月は 26日(参照)という記録だ。
この数字だけを見ると軽く考えてしまいそうだが、気温の絶対値が違う。1964年 8月の東京は最高気温 35℃ 以上の「猛暑日」というのが 1日だけだったが、昨年は 10日もあったのだ。
ちなみに昨年は、酒田市でも猛暑日が 3日あって、最高気温は 37.9℃ にも達している。こりゃもう、ほとんど別の国だ。
ところで今年は、「ラニーニャ現象」発生の可能性があるらしい。ラニーニャになると、猛暑、厳冬になる確率が高いというから、過ごしやすい秋の季節は短くて、すぐに寒い冬になるのを覚悟しなければならないようだ。
本当に近頃は、「天気が極端」というほかない。
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コメント
コロナ禍を契機にパラダイムシフトがすすんで温暖化にブレーキがかかり、東京でも夏、クーラーなしで眠れる。
そしてお金があんまり無くてもみんなが楽しく暮らせるようになる。
ぼくがちきうにいる間にこれらが現実になるのが、ぼくの夢です。
投稿: 太陽系調査員くん | 2020年8月14日 19:18
太陽系調査員くん さん:
それ、いいですねえ! (^o^)
投稿: tak | 2020年8月14日 19:38