「環境貢献はフツーにやっちゃってる」時代にしたい
NewSphere に「リサイクル率80%を達成する徳島県上勝町 ゼロウェイストセンターで宿泊体験」という記事があり、それを読んで私もちょっと行ってみたくなった。何かの用で四国に行くことがあったら、ついでに寄ってみよう。
この記事は Natsuko Natsuyama という "モデル・ライター" が書いたもののようだが、そもそも「上勝町」は何と読むのかという情報が抜けているので、Wikipedia にあたって初めて「かみかつちょう」と知った(参照)。私だったらとりあえず冒頭で「徳島県上勝町(かみかつちょう)」と表記するがなあ。
上勝町というのは山の中の人口 1,500人ちょうど(2020年 9月 1日現在)という小さな町だが、"2003年に、2020年までに焼却や埋め立てをせずにごみをゼロにする「ゼロ・ウェイスト」宣言をした日本初の町" なのだという。町にはごみ収集車がなく、住民はゼロウェイストセンターに自分でごみを持ち込む。
そして持ち込む際にはリサイクルしやすいように 13品目 45種類の分別基準に従うので、そのごみは年間 250~300万円のお金に変わるという。なるほど、ごみと言えどもきちんと処理すれば、ムダな物ってあまりないのだね。
この町では助成金により、ほとんどの家が電動生ごみ処理機かコンポストをもっているという。これはとてもいいことで、他の自治体でも見習えばいいと思う。この程度のことでグチョグチョの生ゴミを「可燃ごみ」として出すことがなくなるので、焼却場での処理が格段に効率化され、CO2 削減にも役立つ。
上勝町のゼロウェイストセンターは 2018年にゴミステーションが改装され、そこにホテル、リユースショップ、セミナールーム、ラボなどが加わって、環境型複合施設となった。新設されたホテルの名称は "HOTEL WHY" だそうだ。
この名称は、「なぜそれを買うのか? 作るのか? 売るのか? 捨てるのか?」という問いかけをし、考え直す機会をつくりたいとの願いから付けられた。そんなわけで、建物を上からみると、下の写真のようにクエスチョンマークの形になっている。
このホテルに泊まっただけで、「なぜ? どうして?」と、環境貢献についていろいろと考えることができるというわけだ。ただ私としては、「ここまでして、なぜ太陽光発電装置がないの?」と問いかけたいところだが。
ちなみに我が家では、屋根には太陽光発電装置を載せ、生ゴミはコンポストで堆肥化し、紙類や瓶、空き缶などすべてリサイクル用として出している。このくらいのことは、とくに気張らなくてもフツーにできるし、やればやっただけ環境貢献ができる。
「環境貢献はフツーにやっちゃってるよね」という時代にしたいものだ。
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コメント
多分上勝町は 山の中で日照時間が短く投資に見合うだけの発電量を得られないからじゃないかな。これは私の想像。
投稿: basara10 | 2020年9月23日 07:53
basara10 さん:
Google Map の航空写真では、まだ 「?」型のホテルはできていません(下のリンク先の真ん中辺りの茶色っぽいところ)が、日当たりに関してはとくに問題ないようです。
日当たりが悪くて薄暗いところにホテルを建てるのは、あまりないことでしょうし。
航空写真 ↓
https://www.google.co.jp/maps/@33.9030021,134.4181294,524m/data=!3m1!1e3?hl=ja
投稿: tak | 2020年9月23日 08:20