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2020年9月29日

「カスハラ」という言葉も初めて知った

一昨日は "「カゴパク」なんていう言葉を初めて知った" なんて記事を書き、昨日は "DX だの AI だの IoT だの Agile だの" と、初めて知る新語の話題が続いたが、今日はまた 「カスハラ」なんて言葉に面食らってしまった。「粕原さん」という名前のことじゃないのは確かである。

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この言葉に出会ったのは、 "「わがまま老人を出禁にした」 ホテルマンの覚悟 従業員泣かす 「高齢クレーマー」 残念すぎる最後" という東洋経済の記事。前もって横道に逸れておくが、「出禁」は「しゅっきん」ではなく「できん」と読むらしい。「出入り禁止」の省略形だからだろうが、何だか据わりが悪いよね。

そして本題の種明かしも出し惜しみせずにしちゃうが、「カスハラ」とは「カスタマー・ハラスメント」の略語なんだそうだ。東洋経済の記事は要するに、「クレーマー対策」に関するお話である。「クレーマー」はしっかりと和製英語だけどね。

問題の記事そのものも実は引用に基づくもののようで、冒頭はこんな感じだ。

面倒なリクエストばかり繰り返す、あまりの横暴ぶりに従業員がやめてしまう、使った部屋はいつもびしょびしょに濡れている――そんな「わがまま老人客」と対峙したホテルマンが最後に下した決断とは? 老人問題に詳しいライターの林美保子氏による新書『ルポ 不機嫌な老人たち』より一部抜粋・再構成してお届けする。

ホテルでのクレーマーは圧倒的に高齢者が多いらしく、問題の記事に登場するのも、どこかの会社で現役営業部長を務めているらしい 70歳の男性だ。自宅が遠いので、毎週月〜金の 5日間、都内のホテルに 1泊 1万円で泊まっていたというのだから、なかなかいいご身分である。

ところがこの客、「粘着カーペットクリーナーを部屋に置け」「絆創膏を置け」「乳液を置け」「湿布薬を置け」「シャンプーはこれじゃないとだめだ」等々、贅沢な要求を繰り返す。そして湿布薬がリクエストした物と違っただけで、「わからないのか、おまえは! おまえはもういい!」とキレまくる。

クレームは次第に重箱の隅をつつくようなことになり、さらにしつこく口汚く従業員を罵るので、耐えきれず辞職する女子社員まで出てきた。これでは放っておけない。

結局は、東京都旅館業法施行条例第5条の、「宿泊者が他の宿泊者に著しく迷惑を及ぼす言動をしたとき」などの特例の定めと、「暴力的要求行為や合理的な範囲を超える負担を求められたとき」という区の条例に基づき、「出入り禁止」にしたわけだ。

その客の目の前で条例を読み上げ、「今後は、一切お断りします」と宣言すると、彼は「てめえ、このやろう!」と大声を上げたものの、結局あっさりと荷物をまとめて立ち去ったという。こうした客というのは、都合が悪くなるとさっさと自分からいなくなるようなのだ。

そして結局のところは、どこか他のホテルで同じようなことを繰り返すのだろう。ということは、出入り禁止措置に関する業界内での情報共有が重要になる。

私は若い頃からいろいろな業種でイヤというほどアルバイトをした経験があるので、自分が客の場合でも結構「サービス提供者側」の立場で考えてしまう傾向がある。仕事上、あちこちに出張して同じホテルに何度も泊まることが多いが、余計な要求はせず、部屋はきれいに使い、ゴミもできるだけ残さない。

多分「面倒のない客」として高ランク評価されていると思う。

 

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