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2020年10月 9日

"A Blessing in disguise"(変装した祝福)あるいは "Devil in Disguise"(変装した悪魔)?

米国のトランプ大統領が Twitter に 4分 53秒の動画を投稿してしている(参照)。選挙直前にして「健在」のアピールに躍起なのが見て取れる。

2010092

何気なく 「ツイートを翻訳」というのをクリックしたら、”A MESSAGE FROM THE PRESIDENT!” が「社長からのメッセージ!」になってしまった(上の写真)ので、悪いけど吹きだしてしまった。確かにどう見ても「いよっ社長!」ってな風情だものね。

このビデオの 3分 18秒あたりで彼は、”I want everybody to be given the same treatment as your president." (誰もがあなたの大統領と同じ治療を受けてもらいたい)なんてノー天気なことを言っている。これには「もちろん、黒人も中国人もね」と返したくなるのが人情というものだ。

この発言に続いて彼は ”I think this was a blessing of God, that I called it. This was a blessing in disguise.” (私はこれを神の祝福と考え、そう呼んでいる。これは変装した祝福だ)とも言っている。これ、保守派にとっては殺し文句である。

この "a blessing in disguise" は慣用句として「その時は不運と思えても、後になって幸運だったとわかること」みたいな意味合いで語られることが多く、米国的ポジティブ思考の典型だ。こういうの、私も嫌いじゃないが、このケースに限っては「勝手にそう思ってな!」と言うほかない。

もしかしたらこれ、"Devil in disguise"(変装した悪魔: 意味は "a blessing in disguise" の反対)かも知れないしね。

この Tweet へのコメントとして最初に目に入ったのが、"Republicans for Joe Biden" の ”You don’t sound well. Stop spreading the virus at the WH!” (そうは見えないね。ホワイトハウス内にウイルスをまき散らすのは止めろ!)というものだ(参照)。

ちなみにこのコメントは "#SuperSpreader“ (チョー撒き散らす人)というハッシュタグ付きである。Twitter はハッシュタグの使い方で結構おもしろくなる。

"Republicans for Joe Biden"(ジョー・バイデンを支持する共和党員)というのは、かなりファンタスティックなアカウント・ネームだが、12万 8000人のフォロワーがいる。党への忠誠より良心を優先するってことのようだ。米国という国は、こんなところにも多様性が発揮されていておもしろい。

そういえば、民主党支持者の中にも「トランプが死なずに済んだことを神に感謝する」と言っている人が多いらしい。そのココロは、「大統領が現職のうちに死んだら、国葬にしなければならないから」だそうだ。

なるほどね。確かにこれは "a blessing in disguise" かもしれない。


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