「正しい自分を押し通したい人」が「炎上」に参加する
東洋経済に "ネット炎上参加者「実は高年収」という仰天実態、「暇な若者」でも「低学歴ひきこもり」でもない" という記事に注目してしまった。罵詈雑言で「炎上」を作り上げてしまうネット利用者像というのは、結構意外なイメージであるらしい。
記事によれば、「炎上参加者」はかなり多岐な層にわたって存在する。しかし一般社会の平均と比較すると意外なことに、「年収が高い」「主任・係長クラス以上」といった属性の「男性」の比率が明らかに高いのだそうだ。
世間ではややもすると、「炎上」に加わるのは「暇な若者」とか「低学歴ひきこもり」とかいった層だと思われがちである。しかし実際には、そういうわけでは決してないというのだ。
こうした人たちの炎上に加わる動機を調べると、「正義感から」というのが多いのだという。しかもその「正義感」は、「社会的正義ではなく、あくまで個人個人が持っている軸・価値観での正義感」と指摘されているのがおもしろい。
ここまで読んで私は、自分の先月の記事 "「正しい自分」を押し通したい人" というのを思い出した。ある中年男性が釧路発関空行きピーチ航空機内でのマスク着用要請を「非科学的」として拒否し、あまつさえ乗務員を大声で威嚇したあげく、途中の新潟空港への臨時着陸で降ろされてしまったという件である。
この事件の当事者となったオッサンは、「機内のマスク着用なんて、厳密に言えば無意味」という自分の考えに固執し、「要請するなら書面を出せ」とまで大声で言い張ったのだという。「個人的正義感」を押し通すという意味では、まさに絵に描いたような好サンプルとなったわけだ。
私はさらに 6年前の「当たり前すぎることと細かいことしか言わない人」という自分の記事にも言及している。こうしたタイプの鬱陶しい人は周囲に敬遠されがちで、「はいはい、あなたのおっしゃる通り」なんてテキトーにあしらわれるものだから、自分がよほど正しい人と勘違いしてしまうようなのである。
このようにして、「比較的高年収の中間管理職的なオッサン」の中には、「自分はいつも正しい」と信じる「付き合いたくないタイプ」が、一定規模で「繁殖」してしまう。そして「正しい自分」を振りかざして「炎上」に加わることも辞さないというわけだ。
これで、こうしたタイプのオッサンとは「付き合いたくない」という思いが、ますます強くなってしまったよ。
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