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2020年11月24日

"LGBTQ" って?

HUFFPOSST で、"「あなたは男か女か」。トランスジェンダーの次期州上院議員、性別を聞く失礼な質問に見事な回答" という記事が話題になっている。「私は混乱してるんですが、あなたは boy なんですか? girl なんですか?」という DM での質問に「私は上院議員です」と答えたというものだ。

201124

日本の前首相とか現首相とか(あるいはずっと前から)は国会での質問に正面から答えずに、はぐらかしてばかりいるのでイヤになるが、この回答は決して「はぐらかし」ではなく、文脈から言えば「超直接的回答」と言っていいと思う。というか、こんな質問、する方が悪趣味すぎる。

そもそも、仮にも上院議員に選出された人に向かって "a boy or a girl?" とは、「リスペクト」ということを知らないヤツとしか思えない。

私は今月 15日の記事で書いたように、歌舞伎の研究で修士号をとっているぐらいなので、こう言っちゃナンだが半世紀も前から LGBT にはフツーに馴染んでいる。日舞のお師匠さんなんかには、いわゆる男でも女でもない人がいくらでもいるので、そんなこといちいち気にしていられない。

彼ら(彼女ら? まあ、どっちでもいいわ)に対してことさらに、「あなた、男なの? 女なの?」と聞くなんて信じられない。そんなこと聞いたら「お話にならない人」ということで、相手にしてもらえなくなる。

要するに世の中には、因習的な意味での「男と女」という枠組みでくくりきれない人がいくらでもいるということで、それをちゃんと認めればいいだけの話だ。それを無理クリにたった 2種類の「性別」に当てはめて、「男は男らしく、女は女らしくしろ」なんて言い出すから鬱陶しいことになる。

ところで "LGBT" という言い方はかなりお馴染みになったが、上述の記事で ”LGBTQ“ という言い方もあると初めて知った。検索してみたところ、"lesbian, gay, bisexual, transgender" に "questioning" を加えた言い方だという(参照)。

Questioning というのは「自分の性別がわからない・意図的に決めていない・決まっていない人」ということだそうだが、さらに ”queer" (クィア)というもっとラジカルな意味合いもあるという。こんなことだ。

これはセクシュアルマイノリティの総称として使われる単語ですが、実は昔、この言葉は、セクシュアルマイノリティ全体を差別する「変態」という意味を持ち、ゲイである人々を中心に差別する言葉として使われていました。

しかし、20世紀終盤以降、それを当事者が逆手に取り「自分たちはクィアだけど、それがどうした!」といった開き直りのニュアンスで使われるようになったという歴史があります。

なるほどね。さらに、intersex, asexual, X gender, pansexual. androsexual, gynesexual, ally などが加わって、今や "LGBTTIQQ2SA" なんてことにまでなっているらしい。

ここまでくるとさすがに覚えきれないし、細かいことを言ったら際限がないから、とりあえず「いろいろあるから、おもしろいのだ」ということで片付けておこうと思う。

 

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心と体」カテゴリの記事

コメント

私は自分がアライだと自認しております。
最近衝撃を受けたのは「同性愛者」というくくりでも認識が間違っていたということがありまして。
単に「男で、男が好きなら、同性愛者」ぐらいにしか思っていなかったんですが、「生物的には男だが性自認が女である人(失礼ながらいわゆるオカマ)が、恋愛対象として男を選ぶならそれは”異性愛者”であり、逆に恋愛対象に女を選ぶならば”はた目には異性愛者(ノーマル)だが当人は同性愛者という認識である」と。
ちょっと複雑ですが目から鱗でした。

翻って、ネット上のネトウヨの了見のなんと浅ましいことか。日本語訳に「性指向」を当ててしまったために「嗜好」と区別がつかず、「単にエロの趣味だろww」みたいな輩の多いこと。最初から「性自認」としておけばだいぶ変わったのではないかと。

LGBT、加えてそれ以外はQとまとめさせていただきますが(さすがにLGBTQQIAAPPO2Sなどは覚えられないです)、そういった方々が不自由なく社会の一員となれる、多様性こそ人間社会の力になると私は思います。
(暴論ですが、上記ネトウヨや水脈などは、〇ねばいいのに、とさえ思います)

投稿: らむね | 2020年11月25日 00:17

らむね さん:

>日本語訳に「性指向」を当ててしまったために「嗜好」と区別がつかず、「単にエロの趣味だろww」みたいな輩の多いこと。最初から「性自認」としておけばだいぶ変わったのではないかと。

なるほど、それは言えるかもしれませんね。

多様性を認めることは本当に大切で、それのできない連中の中にも、自分で気付いていない(あるいは認めたくない)だけで、深層意識まで降りていけば、実は "Q" がかなりいるとみています。

私としては「100% 男」とか「100% 女」なんていうのは、存在しないと思ってますし。

投稿: tak | 2020年11月25日 17:57

https://togetter.com/li/1627549
ちょっと前までLGBT攻撃といえば保守派の専売特許みたいになってましたけど、近頃は急進派フェミニズムの人たちに主流の座をを譲ってるみたいですね。複雑怪奇な情勢です。
まあ、反スポーツ派の立場としては、上の例の場合、スポーツそのものが性のくくりを固定化し差別の助長に繋がるとして廃絶に向かってくれると嬉しいというのが本音ですがw

投稿: 柘榴 | 2020年11月25日 18:59

柘榴 さん:

スポーツ種目を男女別とすることは、フェアプレイなのか、ハンディキャップ制なのか、さらに男女差別の肯定なのか、はたまた「差別」ではなく「まっとうな区別」なのか、かなり複雑で難しい問題ですね。

フェミニズムの立場からすると、「肉体的には男性」である選手が「女子」として争うのは、フェアではないということになるのでしょう。

そしてそれがただちに「差別」につながるかといえば、そうではないという議論がいくらでもできそうです。

今後はこの分野で議論が深まり、詳細なまでの規定が制度化されることになると思います。

投稿: tak | 2020年11月25日 19:57

今日やっていた翻訳原稿では「LGBT+」となっていました。なるほど「+」なら、今後さらに多様になっても対応できそうです。

投稿: 山辺響 | 2020年11月30日 18:56

山辺響 さん:

なるほど、これはいい落とし所ですね。

投稿: tak | 2020年11月30日 19:47

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