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2020年11月16日

図らずも発揮された「モンタージュ」効果

下の画像は「50つの最も面白おかしいスポーツ NG 集」(「50つの」という言い回しに引っかかるけど)というページにあったものである。(クリックで別画面に拡大表示されるが、その前に心の準備をしておく方がいい)

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「NG 集」とはいえ、このシンクロナイズド・スイミングの選手に非はない。問題はたまたますぐ上に表示されてしまった広告だ。よりによってこんなところに、「お仏壇を探すなら光雲堂」なんてのをもってこなくてもよかったじゃないか。

広告代を払ってこんな「怨霊退散!」みたいなことになってしまうのでは、ちょっと光雲堂さんが気の毒になってしまう。ここはもう一言、「光雲堂さんにも非はない」と言っておかねばなるまい。

この仏具屋さん、別のケースでも間の悪いところに登場させられている。「魔法のような驚くべき幸運、50選」というページでは、こんな具合だ。(やはりクリックで拡大表示される)

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せっかく「驚くべき幸運」で死なずに済んだのだから、敢えて仏壇・仏具を持ち出さなくてもと思うのが、人情というものだろう。「御先祖様があの世から護ってくれた」というなら話は別だが。

気の毒といえば「66つの常識を超えた珍しい写真」(これまた「66つ」が気になるが)というページにあるこれは、中森明菜がかなり気の毒である。「変な形の骸骨」というタイトルの下に「中森明菜 今の姿を確認する前に、ティッシュをご準備ください」では、悪意すら感じさせる。

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これら画像などの組み合わせによる効果を、その筋では「モンタージュ」という。犯人に似た顔写真を合成するのと同じ言葉だが、これはちゃんとした芸術の世界でも使われる。

アカデミックな映像論では「フォトジェニック」と「モンタージュ」が、定番理論となっているほどだ。ちなみに「フォトジェニック」は、いわゆる「インスタ映え」よりちょっとだけ高次元の話なのでよろしく。

モンタージュ理論を確立したのは、あの『戦艦ポチョムキン』のセルゲイ・エイゼンシュテイン。彼は漢字において「偏(へん)と旁(つくり)」の組み合わせで新しい意味が生まれることをヒントにしたとも伝えられる。

ただこのモンタージュ効果というのはご覧の通り、意識的に狙ったわけじゃないが、図らずも変な形で発揮されちゃうみたいなこともあるから、よくよく気をつけなければならない。

フツーの会話でも、当人は話題を変えたつもりなのに、聞く方が一つながりの話と受け取ってムッとするなんてことがあるしね。

 

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コメント

ちょっとそれますが、「本文と広告の笑えない相乗効果」という点でひとつ。

以前勤めていた塾で、塾のHPでブログを始めることになったんです。で、うちの社長はケチでしたから、無料のブログサービスを使ったんです。
そういうサービスってつまり、広告が出ますよね。その広告って、ブログの内容をロボットが判断して関連するものが表示されるわけです。ブログ本文は当然我が塾に関することが書いてあるわけなので・・・

なんということでしょう!?(ビフォーアフターナレーション交代記念w)
我が塾のブログに、競合大手塾の広告がバンバン表示されるという事態にww

投稿: らむね | 2020年11月17日 21:26

らむね さん:


「タダほど高いものはない」とはよく言われますが、そりゃまた、エラいことでしたね。

それにしても、気の利かないロボット、いや、気が利きすぎるロボットなのかも ^^;)

投稿: tak | 2020年11月17日 21:53

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