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2020年11月25日

トランプは「まともな敗北宣言」なんてしないだろう

Yahoo Japan ニュースが「トランプ、"敗北宣言" に向け第一歩?」と伝えているが、私としては、彼は結局のところ「まともな敗北宣言」はしないものと見ている。その理由は、彼の甚だ身勝手な「個人的辞書」には「負け」という言葉が載っていないからだ。

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彼はこれまでの人生で「負け」を認めたことがない。「負けたことがない」というのではなく、たとえ客観的には「負けた」とみられるケースにおいても、それを認めてこなかった。

一度でもそれを認めてしまったら、彼は「負け犬」になってしまい、自分自身のアイデンティティが崩壊してしまう。彼は「負けない男」だからドナルド・トランプなのである。もっとも、それは客観的事実としての「不敗」が重要なのではなく、「自分で認めるか認めないか」の問題でしかないのだが。

言い換えれば、彼にとって大切なのは「俺は負けていない」と信じ、それを言い続けることである。「負けた」とさえ言わなければ、彼にとっては負けたことにならないのだから、彼自身の勝手な思い込みの中では、いつまでも「本当の米国大統領」でいることができる。

これは彼にとって、実は幸いなことと言っていい。もし今回の選挙で勝ってしまっていたら、彼は 2期 8年を勤め終えた 2025年 1月の時点で大統領の地位から退かなければならない。ところが彼の 2期目というのは客観的には「ない」ことなので、「任期切れ」ということもなくなる。

ということは、彼は一生「あの選挙では不正が行われた。俺は負けていない。本当の米国大統領は俺だ!」と言い続けることができる。つまり、一生負けずに済むのである。

というわけで彼は今回の選挙で勝てなかったおかげで、ずっと身勝手を通し続けることができるってわけだ。よかったね、トランプ。

 

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コメント

敗北宣言から逃げた以上、もはや裁判コースは避けられませんから、どのみち白黒つけないといけないルートに入ってますけどね。上院を抑えられなかったバイデン側としても、このまま醜聞まみれで大統領に就任しても4年間ずっと言われ続けるでしょうから、こっちも裁判できっちり潔白証明をやるしかないでしょうし。
まあ、現代の奴隷生産制度として悪名高い三振法の生みの親としては、不正・電凸・殺害予告の忖度三点セットを伴って大統領に就任するのが一番お似合いなのかもしれませんが。

投稿: 柘榴 | 2020年11月27日 06:46

柘榴 さん:

「バイデン大統領」体制がスタートして何年も経ってから(つまり任期が終わりかけてから)、「あの選挙には不正があったから無効」なんて最終的な判決が出たとしても、やり直しなんてききませんし、ことさらにこだわったら、未曾有の大混乱です。

つまり裁判は事実上、「無意味」と捉えるしかありませんね。


投稿: tak | 2020年11月27日 20:19

そのシナリオだと判決直後に次の大統領選に突入することになるわけですから、米民主党にとっては一番怖い展開ですね。
そうならないよう、早い段階でカタをつけてほしいものです。


もっとも、正直なところ、任期を全うできるほどバイデンが長生きするとはあんまり思えませんが。

投稿: 柘榴 | 2020年12月 2日 06:13

柘榴 さん:

>もっとも、正直なところ、任期を全うできるほどバイデンが長生きするとはあんまり思えませんが。

それもある! ^^;)

投稿: tak | 2020年12月 2日 16:26

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