木枯らし 1号が吹いたそうだが
今日は久しぶりの「リアルの出張」で、富山市で一泊である。「リアルの出張」なんて妙な言葉を使ったのは、最近は COVID-19 の影響で直接のコンタクトを避けるために、ネットの対話で済ませるケースが多くなっていたからだ。
そんなわけでいろいろ立て込んだので、「昨日木枯らし 1号が吹いた」という 1日遅れのニュース(参照)をネタにする。、ちなみに「東京地方の木枯らし 1号」というのは 10月半ばから 11月末までの間に冬型気圧配置となり、風速 8メートル以上の冷たい風が吹いた時にのみ使われる用語なのだそうだ。
そして昨年と一昨年はこの条件に当てはまる風が吹かなかったため、木枯らし 1号は 2年続けて「発生せず」と記録されている(参照)。2年続けて発生しなかったのは、少なくとも 1951年以後ではこれが初めてのようだ。
ところで私が故郷の山形県酒田市から上京したのは、18歳の春を迎えた 1971年だった。最初の年の春は「さすが関東、山形県と比べたらずいぶん暖かい」と思ったものである。
その前年、山形県酒田市の月間平均気温はこんな具合だった。
1970年 1月 0.2℃、4月 8.5℃、8月 24.6℃、11月 8.1℃
翌年に東京で迎えた月間平均気温は以下の通り。酒田より 2~5℃ も高く、とくに冬が別世界である。12月になってもあまり暖かいので、マジで冬とは気付かなかったほどだ。
1971年 1月 5.1℃、4月 13.5℃、8月 26.7℃、11月 11.9℃
そして 1975年頃から東京の三多摩地区に住むようになると、さすがに少しは冬の寒さが感じられるようになった。気象庁のサイトではこの頃の多摩地区の詳しいデータは表示されないが、都心より 2〜3℃ 低いという実感で、冬の夜は身を切るような木枯らしに震えた。分厚い羽毛布団を買ったのはこの頃である。
そしてつくばの地に引っ越した 38年前の当地の月間平均気温データはこんな感じ。
1982年 1月 3.0℃、4月 11.8℃、8月 24.7℃、11月 11.3℃
冬は筑波降ろしが冷たく、「さすがに茨城県は北関東だわ!」と思ったのを覚えている。そしてそれから 10年単位でこんな具合に変わる。
1990年 1月 1.4℃、4月 12.7℃、8月 26.7℃、11月 12.1℃
2000年 1月 4.8℃、4月 12.6℃、8月 26.3℃、11月 10.6℃
(真冬がそれほど寒くはなくなった)
2010年 1月 3.6℃、4月 10.7℃、8月 28.2℃、11月 10.5℃
(夏は酷暑の様相になっている)
そして去年のつくばは、以下の通り。
2019年 1月 3.0℃、4月 12.3℃、8月 27.4℃、11月 11.2℃
38年前の1982年と比較すると、夏の気温がずいぶん上がった。過ごしやすいのは春と秋だけである。
約半世紀前に高い金を出して買った分厚い羽毛布団は、30年ぐらい前までは年間 3か月は使っていたが、今は本当に寒さを感じる 1ヶ月足らずである。これはもう、様変わりと言っていいだろう。地球温暖化はまさに実感である。
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