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2020年11月11日

赤い州、青い州、揺れる州

下に示したのは、今回の米国大統領選で一躍ポピュラーになった地図で、red states,  blue states,  swing states を色分けしたものだ。「赤い州」は共和党、「青い州」は民主党の地盤である。

201111

民主党が勝ったり共和党が勝ったりする「激戦州」は、赤と青を混ぜた紫で表される。そしてその色合いも、赤みが強かったり青みが強かったりで、微妙さが反映されているのがおもしろい。

ざっと見たところでは、米国の広い地域 ー「南部」と「西部」(いわゆる「ウェスト・コースト」を除く)ー は、共和党支持者の多い州だとわかる。ただ、これらの地域は人口密度が低いので、選挙人の数となると見た目ほど多くはならない。

選挙人の数は大都市の集中する「東部」と「ウェスト・コースト」が多くなってしまい、五大湖沿岸などの中西部は「激戦州」となる。なんとなくわかりやすい。

私は何度か米国に旅行したが、すべてビジネスがらみの出張で、目的地はニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルスの 4都市。州で言えば、ニューヨーク州、イリノイ州、カリフォルニア州の 3州で、いずれも 1990年代以降は民主党候補が勝利している「青い州」だ。

おっと、そういえば、あまりはっきりした印象はないが、どういうわけか 2004年に一泊二日でラスベガスにも寄ったんだった(参照 1参照 2)。ラスベガスのあるネバダ州に関しては、レーガンとブッシュの時以外は民主党勝利という、ほんの少し青みがかった紫の州ということのようだ。

シカゴのあるイリノイ州は、激戦州の多い「中西部」では珍しく、明確に民主党の強い州ということになっている。もっとも中西部の他の州も、テキサスなどの典型的な「赤い州」とは一線を画す。

そして出張先で接触したのも、ほとんどが「私は言うまでもなく民主党支持者です」という雰囲気の人たちばかりだった。だからいかにも西部劇から出てきたカウボーイみたいな米国人は、映画の中でしか知らない。

「おう、俺はリパブリカンだぜ!」オーラを発する人は、テキサス辺りに行けばそこら中にいるのだろうが、私としては接したことがないので、実際に目の前に現れても、正直なところどう付き合っていいかわからない。というわけで米国大統領は民主党から出る方が、個人的には気分が落ちつく。

ただ、この歳になって言うのも今さらのような気もするが、テキサス辺りのギンギンのカウボーイ的な米国人との付き合いも、少しはもっておいた方がよかったかなという気もする。そうでないと、トランプみたいな人物をしっかりと理解しにくいのだよね。

 

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コメント

>西部劇から出てきたカウボーイみたいな米国人は、映画の中でしか知らない。

超大作「赤と青」
主演はJ.ウェイン、J.スチュアート。

適役だと思うんですが、古いか!?

投稿: McC | 2020年11月12日 00:51

McC さん:

>超大作「赤と青」
>主演はJ.ウェイン、J.スチュアート。

初めから終わりまで、徹底してかみ合わない 2人の物語。

観てみたいですね (^o^)

投稿: tak | 2020年11月12日 10:18

青い州でも、赤い州でも、それぞれの中の地区別の内訳を見ると、都市部が青でそれ以外が赤である傾向が驚くほどはっきりと出ています。
まあ、そういうことか、と。
ただ、共和党支持者の主流派は必ずしもトランプを支持しているわけではないと思いますけど。

https://graphics.reuters.com/USA-ELECTION/RESULTS-LIVE-US/dgkvljawovb/

投稿: きっしー | 2020年11月12日 11:21

きっしー さん:

なるほど、典型的な「赤い州」のテキサスでも、ヒューストンとかオースチンとかの都市部はは青いですもんね。

それに、上院や知事選では保守党が勝っても、大統領選ではトランプに票が入っていないということもありますね。
(これもトランプ側から見れば、「不正があった証拠」と言いたいんでしょうが ^^;)

多分そういうことだろうと思っていたことが、数字によっても明らかだとわかりました。ありがとうございました。

投稿: tak | 2020年11月12日 19:14

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