「コロナ禍」は浮世の大掃除?
12月に入ってから年内に済ませる仕事で結構忙しくしていたが、それが一段落してしまうと呆気ないほど暇になり、「まだ 3日間も『今年』が残ってるのか」なんて、ちょっと驚いている。年賀状印刷も終わったし。
毎年の年末はいつも「今年もいろいろあったものだ」とか「日本中あちこちに出張したよなあ」などと感慨に浸ったりするのだが、今年ばかりは勝手が違う。「コロナ騒動を別とすれば、あとは何もない年だった」「旅にもあまり出られなかったし」と、とにかく呆然とするばかりである。
こんなような「空っぽ感覚」というのは、思えば生まれて初めての体験なんじゃなかろうか。とにかくやたら密度の薄い一年だったということは確実に言える。
ただ、「単に空虚な 1年だった」とは思いたくないというのが、私なりのメンタリティである。後付けでもいいから、何らかの意味を見出したい。
近頃思うのは、「コロナ禍」というのは「壮大なガラガラポン」なんじゃなかろうかということだ。今後数年、あるいは 10数年かけて徐々に整理されなければならなかった「浮世の沙汰」が、極端なまでのスピードで片付いてしまっているような気がする。
コロナで亡くなってしまった方はお気の毒なことで、とんでもなく乱暴な言い方になってしまうが、これはある意味「浮世の大掃除」でもある。
今年は「大概のことは、しなきゃしないで済んじゃうんだ!」「いやいやながら付き合う必要はないんだ!」と気付かせてもらった 1年でもあった。妙な話だが、「こんなにも浮世の沙汰に関わらなくても、ちゃんと生きて来れた」という実感が確実にある。
その反動として、コロナ禍が過ぎ去った後で「余計なことをしまくる」なんていう風潮が復活するかもしれない。しかしその「余計なことの受け皿ビジネス」はこの 1年でかなり衰退してしまったので、それほど大々的な復活にはならないだろう。
それに「余計なことをしまくって楽しむ代表選手」ともいうべき「団塊の世代」が、結構老いちゃったということも大きい。何しろ 70歳代に突入した途端のコロナ禍だったから、彼らの「老人化」が妙に促進されてしまった気がする。
というわけで「ポスト・コロナ禍」の時代は、嫌でもずいぶん減量化が進んですっきりするんじゃないかと思うのだよね。
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コメント
「コロナ禍」は浮世の大掃除
そういう面はありますね。
百貨店やスーパーは昔は週に一日休業日を設けていましたが、バブル崩壊後から休業日なんか設けてる場合でないとばかりに年間通して休業日なしでやってきました。
次の正月三が日は休業すると宣言するスーパーがやっと出てきましたね。百貨店やスーパーは週に一日休業日を設けても売り上げは絶対に減りません。業界はそのことに気付いてるでしょうが誰も言い出せないのです。
週一休めば人手不足の解消につながるはずです。
コロナ禍がそのきっかけになればと思います。
終電も20分くらい繰り上げになります。
いいこともありますね。
投稿: ハマッコー | 2020年12月29日 21:02
ハマッコー さん:
>いいこともありますね。
本当にそう思います。
この記事は反発を食らうんじゃないかと内心心配でしたが、安心しました。
資本主義は拡大し続けなければならないという宿命みたいなものがありますが、たまにはこうした作用で毒抜きされなければならないと思います。
投稿: tak | 2020年12月29日 21:45
余計なものといえば、来年の開催はどう考えても不可能でしょうし、この機会にオリンピックを完全終了させてもらいたいところですね。本当なら前世紀のうちになくしておくべきだった負の遺産です。
投稿: 柘榴 | 2020年12月30日 05:00
柘榴 さん:
本当にそうですね。
無理矢理に開催したとしても、負の意味の方が大きくなりそうですね。
投稿: tak | 2020年12月30日 12:31
明けましておめでとうございます~~
ってゆうか、
私は2020年は78才を青息吐息で過ごしました。
大自然からの淘汰される組に入りかけて、
ぎりぎりセーフでしたよ。
12月に79才となって、めでたいかな?
いやいやいや、宇宙の毒抜きされる組に入らなかったけれど
しかたがないですね。私のせいじゃないんだから。
2021年もよろしくです~~
あっはっは
投稿: tokiko | 2021年1月 1日 13:47
tokiko さん:
tokiko さんはもう超越していらっしゃるので、大丈夫でしょう (^o^)
投稿: tak | 2021年1月 1日 15:45