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2021年1月27日

「風水」を巡る冒険

3日前の記事を書きながら、クルマの「希望ナンバー」といわれるものには「風水」とやらに由来して人気の数字が結構あると知った。個人的にはまったく縁遠い話だが、こだわっている人は案外いるらしい。世の中、知らないところで何が起きているか、まったく油断がならない。

210127

とりあず Wikipedia で「風水」に当たってみると、冒頭には次のように書かれている(参照)。

風水(ふうすい)は、古代中国の思想で、都市、住居、建物、墓などの位置の吉凶禍福を決定するために用いられてきた、「気の流れを物の位置で制御する」という思想。「堪輿(かんよ)」ともいう。

のっけから「気の流れ」なんて言われても「合気道」をやった私にさえ漠然としてよくわからないし、いかにも込み入って面倒くさそうだ。皆さん、よくまあこんなようなことに分け入っていけるものだなあ。

ところがもう少し読み進むと、こんなことが書いてある。

日本においては風水が完全に成立する唐代以前の一部の理論のみが陰陽道や家相として取り入れられて、中国本土とは別の形で独自の発展を遂げた。近年、日本国内で風水という名称で行なわれている占いの多くは、風水そのものではなく、家相術や九星気学などのアレンジに過ぎない。

ほほう、つまり日本には「正統派風水」と「なんちゃって風水」があるってわけね。

そしてさらにもう少し先まで読むと、こんなことが書いてある。

日本では「風水」の語が現代までほとんど知られず、目崎茂和は「風水の無い風土」と表現していた。しかし、1994年に荒俣宏の『風水先生』が刊行され、風水が大きなブームとなり、その概念が広く知られるようになった。

へえ! 荒俣宏氏に関しては注目していた時期もあったが、『風水先生』についてはすっかりスルーしてしまっていたようだ。当然ながらその「大きなブーム」とやらもスルーしたまま、今に至って「クルマのナンバー」で驚いてしまっている。

要するに日本ローカルの「いわゆる風水」関連は、人々の話題にのぼったこと自体が比較的最近の話で、「いろんな人がいろんなことをもっともらしく言ってる状態」と思っていればいいようなのだ。

で、今後もあまり興味を抱けそうに思われないので、このお話はとりあえずこれでおしまい。

 

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コメント

ご無沙汰しています。

香港では、車の希望ナンバープレートは、申請だけでは取れず、
申請後にオークションがあります。良いナンバーやHK1997などは、
何百万円とかまで値が上がりましたが、現在では、車のナンバープレートは、
英語表記だけでも認められ、自分の名前、ニックネーム 企業の名前など
いろいろ付けられます。ただ、オークションになりますと、意地悪な業者が、
たいした名前でも数字でもない物にも、せり上げてきて、値を吊り上げます。
政府は、吊り上がれば、税収が増えるので、喜びます。
業者と書きましたが、業者が良いナンバーを申請して、そのナンバーが
欲しい人に、売ることで利益をあげます。ただ、実際に使用しないと、
毎年、維持費を運輸局に納めなければいけません。
また、自分の持っている車のナンバーをオークションにかけて売ることもできます。
私が乗っていた車のナンバーも、何回か売ってくれないかと、言われたことがありました。

また、香港では風水というより、数字の語呂合わせと思います。日本も多くの人が語呂合わせですよね。

香港の場合(中国でも同じですが)代表的なもの

168 一路財産が作れる 広東語の発音だと
ヤ ロー パ が数字の発音で、漢字の場合は
一路發 ヤローファとなります。

2 数字 イ 易 容易という意味です。
3 数字 サン 生意 商売という意味です
ですので、8382も人気です。

9 数字 ガウ 久 永久の意味があります。

日本の893 さんは、悪い数字ではなく
大変良い数字になります。 ただ、数字の順としては
839の方が、良く使われます。

毎日、ほぼロムだけですが、楽しみにしています。

投稿: ヒロ | 2021年1月28日 10:37

ヒロ さん:

さすが香港という感じのする興味深いお話、ありがとうございます。

中国語にもやはり語呂合わせってあるんですね。

投稿: tak | 2021年1月28日 15:36

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