人は何かを隠したいとき、「ポエマー」になる
昨日昼前の TBS ラジオ「安住紳一郎の日曜天国」に、久しぶりで大山顕さんがゲスト出演していた。大山さんは Wikipedia では「写真家、フリーライター 」と紹介されている(参照)が、多くのラジオ・リスナーの中では「マンションポエムの人」ということになっていると思う。
大山さんとマンションポエムについては私も 5年近く前の「ポエマーという存在」という記事で少し書いているが、詳しくは Daily Portal Z の「マンションポエム徹底分析!」という大山さん自身の書いた記事を読めばよくわかる。
要するに「洗練の高台に、上質がそびえる」(「プラウドタワー白金台」野村不動産より)といったあの名調子」のことで、他にも「女神は、輝きの頂点に舞い降りる」「世田谷、貴人たちの庭」「代官山のロミオ&ジュリエット」などなど、過剰なまでにポエミーなコピーの数々が紹介されている。
大山さんによればマンションポエムの特徴は、「マンションの広告でありながらマンションそのものについては何一つ言わず、徹底的に『立地』のみを語る」ことだという。例えば「子ども部屋も作れる余裕の 4LDK」みたいな具体的フレーズは、まずあり得ない。
私がよく言う「雰囲気のもの」というスタイルの代表格だ。肝心の対象についてはあっさりスルーして、あまり意味があるとも思われない周辺のみをもったいぶって語る。
ここで番組パーソナリティの安住紳一郎が、「それって政治家の答弁みたいですね」と鋭いコメントを入れる。さすがの視点である。
それに応えて大山さんは、「何かを語りたいのではなく、何かを隠したいときには、大抵『ポエム』になるんです」と言う。これもまた鋭い指摘である。
具体的事実に関する言及を極力避けて、わけのわかったようなわからないような(で、結局わからない)雰囲気だけの話で済ませたい時、人は限りなく「ポエマー」になってしまうようなのである。
もっとも、政治家のほとんどは「ヘボ・ポエマー」だけどね。
【参考】
本日の記事中で用いた「ポエミー」とか「ポエマー」とかいうのは、言うまでもなくテキトーな和製英語なので、その辺りなにぶん
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