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2021年2月27日

「異分子を認めない」という体制

HUFFPOST の "「憲法は同性婚の法制化を禁止していない」衆議院法制局が示す → それでも国は「想定していません…」" という記事に注目した。そして思わず、同じく HUFFPOST の “地毛なのに黒染め「校則」強要、大阪府に賠償命令。元女子生徒「不登校になった」” という記事を連想した。

210227

片方は政府、片方は学校の問題だが、共通するのは「異分子を認めない」あるいは「異分子は埒外に去れ」という考え方である。

LGBT も 黒くない地毛も、単に「趣味か体質の些細な違い」に過ぎないのだから、ちょっと我慢して「世の中のフツー」に合わせろ、さもなくば、それを武器にして一生はみ出し者として生きろという乱暴な話だ。

同性婚の法制化に関する憲法解釈というのは、頭が化石の自民党の爺さん連中にとっては考えるのも鬱陶しいぐらいの問題だろうが、今となっては避けては通れない。上述の記事は、この件に関する質問への衆議院法制局の回答は、かなり回りくどい言い方だが次のようなものだったと伝えている。

 「憲法24条1項と同性婚の関係については、論理的にいくつかの解釈が成り立ち得ると考えますが、結論から申しますと、少なくとも日本国憲法は同性婚を法制化することを禁止はしていない、すなわち認めているとの『許容説』は、十分に成り立ち得ると考えております」

禁止されておらず、要望は明らかにあるのだから、国として検討を開始しない理由はないはずなのだが、政府は「憲法は同性婚を想定していない」と繰り返すのみである。「想定していない」ことの「主語」は「憲法」ではなく、人、つまり「自民党の爺さん連中」に他ならないのだが。

同性婚問題に関しての政府の答弁は、さすがに曖昧にぼかすことを意識しているが、「茶髪」に関する一部ブラック校のやり方はストレートにひどい。「黒染めが不十分だ」として、授業への出席や修学旅行への参加を認めないこともあったというのだから、これはまさに人権問題だ。

ことは髪の毛の色だけでない。私が中学生の頃には生活指導の教師が全校生徒を集めた朝礼で、「なぜ長髪を禁止するかと言えば、クラスに長髪の生徒(どうやら私のことらしい)がいると、教育が成り立たないからだ!」と言い放った。

私はその場で「その程度のことで成り立たなくなるようなチャチな教育なら、してもらわなくて結構!」と反論したが、それに対してはついにノーコメントだった。当時、職員会議では「あいつとまともに議論で渡り合うと面倒なことになるから」と、無視することになっていたらしい。

自民党のオッサン連中の多くは「日本は単一民族だからいい」とか「黙っていても通じ合える」とかいう幻想を本気で信じ込んでいるようなのだね。それでふと気付いた時には、相互理解がとてつもなく困難な社会になってしまっているではないか。

 

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