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2021年2月13日

バレンタイン、スイートピー、スイーピーの三題噺

先日 NHK ラジオの朝の番組を聴いていたところ、日本の花が世界に輸出されて好評という話題になっていて、そこに登場した花市場の専門家が「とくに 2月前半は赤いスイートピーがバレンタイン・ギフトとしてアメリカで大人気です」と伝えていた。

210213

すると女子アナが「アメリカでは、女性がチョコと一緒にお花を贈るんですか?」と、いかにも台本通りと察せられるボケを発し、専門家の「それは逆でして、アメリカではバレンタインデーに男性が女性に花を贈るんです」という模範解答につなげていた。実に平和なる NHK 文化である。

ちなみに聖子ちゃんが大ヒット曲『赤いスイートピー』を歌った 1982年当時はスイートピーという花に赤い色の品種は存在せず、「そんなもん、ねえよ!」と話題になったが、その 18年後に三重県の花農家が鮮やかな赤い色のスイートピーの品種改良に成功したのだそうだ(参照)。

まさに「嘘から出た実(まこと)」である。

「スイートピー」はマメ科の植物で、英語で言うと "sweet pea" (甘い豆)。小さなさやの中にできる種子(豆)には毒があって食べられず、甘いのは味ではなく、花の香りなのだそうだ。

次に「スイーピー」のお話し。言わずと知れたポパイに出てくる赤ん坊で、私はずっとポパイとオリーブの間のベビーと思い込んでいたのだが、実はポパイの養子である(参照)。

それを知ったのは、還暦に近付いた頃で、2010年の 1月にその名も "「赤いスイートピー」を巡る冒険" というタイトルで書いたことがある。つまり、今日の記事は半分は二番煎じで、長くブログをやってると、どうしてもこんなことが多くなってしまう。

念のため英語版の Wikipedia で "Swee’ Pea" の項目にもあたってみたところ、次のように確認された(参照)。

In the comics, Swee'Pea is a baby found on Popeye's doorstep (actually delivered to him in a box) in a July 24, 1933 strip.

《漫画では、スイーピーは 1933年 7月 24日付で、ポパイの玄関先(実際に箱に入れて置かれていた)で見つかった赤ん坊である》

"Swee' Pea" と表記され、上述の Wikipedia にも " His name refers to the flower known as the sweet pea." (彼の名前はスイートピーとして知られる花と関係がある)とあるように、意味的には「スイートピー」って名前なのだね。赤い花のなかった頃の。

そして、あのいつもハンバーガーを食べながらグダグダしているウィンピーは "Wind Pea" で、直訳すれば「風豆」になってしまうが、実は「そら豆」のことである。

・・・おっとしまった、このネタ、エイプリルフールまでとっとくんだったなあ。本当は彼の名前は "J. Wellington Wimpy" で、豆とは関係ない。"Wimp" (無気力人間)が元なんだろうね。

【2月17日 追記】

あとからいろいろ調べた結果、「1982年当時はスイートピーという花に赤い色の品種は存在しなかった」というのは、誤りと認めざるを得ないことになった。詳しくは「赤いスイートピーは前々からあったと認めざるを得ない」 を参照いただきたい。

 

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