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2021年3月26日

再生エネルギー普及と電気料金のパラドックス

Yahoo! Japan ニュースが「電気料金 1000円超値上げ 再生エネルギー普及へ」というニュースを伝えている(参照)。再生可能エネルギーの普及のために家庭の電気料金に上乗せされる負担額が、2021年度は1,000円以上値上がりして、初めて年間1万円を超えるのだそうだ。

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太陽光や風力などの再生可能エネルギーから作られた電力は、大手電力会社が買い取り、その費用の多くが電気料金に上乗せされて国民が負担する仕組みになっている。政府は再生エネルギー導入を拡大する方針で、それに伴って国民負担もさらに増える可能性があるという。

これは複雑な気分にさせられるニュースである。どうやら我が国では、再生エネルギー普及と電気料金とは、パラドキシカルで不幸な関係にあるらしい。

それを象徴するように、このニュースには「太陽光を持っている金持ちの電気代を貧乏人が払うシステムはおかしい」「太陽光発電に共感していない人まで強制的に負担させる構造はおかしくないか?」といったコメントがいくつか寄せられている。その気持ちはわからないでもない。

ただ、「太陽光を持っている金持ち」という言い方にはちょっとカチンとくるものがある。私だって貧乏人だけど、わざわざローンを組んで太陽光発電パネルを設置したのだよ。これは損得勘定じゃなく、ひたすら環境のためを思ってのことだ。

我が家では太陽光発電で生み出された余剰電力を東京電力に売っている。ただ発電設備が小規模なので、年間を通してみると自宅で消費する電力より売っている電力の方がほんの少しだけ多いという程度のものだ。つまり年間通算でみれば、我が家の電力は辛うじて地下資源に依存していないと言えないこともない。

ただ、曇りや雨の日は東京電力から買う電力の方が多いので、計算上は晴れた日に自宅で発電して売った電力を、雨の日には少し上乗せした値段で買い戻しているということになる。それが気に入らないなら蓄電バッテリーでも備えるしかないが、そこまで投資するほどの余裕はないのだよね。

というわけで、今後は「再生可能エネルギーの方が、エコで安上がり」となるようにインフラと発電システムを整えていくことが望まれるのだろうね。この件に関しては、フリージャーナリストの志葉玲さんの昨日付のコメントがとても参考になる。(参照

 

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自然・環境」カテゴリの記事

コメント

まあ、いずれにせよそういう勘定が成立するのは晴れが多くて雪の降らない関東地方特有のローカル事情ですね。
曇りが数段多くて、一番電気が必要な時期には雪に埋もれてパネルが発電をやめる日本海側にまで同じ計算を適用するのは勘弁してもらいたいところですw

投稿: 柘榴 | 2021年3月27日 20:57

柘榴 さん:

それぞれの地域なりの勘定で、ベストの選択をお願いします。

投稿: tak | 2021年3月27日 21:09

「太陽光発電が使えるのはローカル」は言い過ぎでは?関東~東海~瀬戸内の「太平洋ベルト地帯」で日本の人口の60%を占め、九州・四国他を加えれば「冬の発電が全然できない」のは人口の2割に満たないでしょう。言い換えれば「太陽光発電は日本の大多数の地域で有効」と言えます。

投稿: らむね | 2021年3月28日 08:55

らむね さん:

まあ、私は東北日本海側の出身ですので、そっちの方の人の身にもなりたいと思っているわけです。

ただ、夏場は全然 OK ですけどね。問題は冬場です。

投稿: tak | 2021年3月28日 16:23

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