北朝鮮の食糧事情における「パレートの法則」
世の中には「パレートの法則」というものがある。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した冪乗則で、「経済においては全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部が生み出している」という理論だ。
これは「働きアリの法則」とも言われる。アリの群れでは全体の 20%が 80%の食料を運んでおり、もしこの 20%が間引かれると、残りのうちの 20%が 80%を運ぶようになる。つまりアリの 80%は常にのんびりしているが、頑張っていた 20%がいなくると、残りのうちの 20%が目覚めてくれる。
こんな具合で、「パレートの法則」というのは本来は「生産」に関する法則なのだが、俗世間では他の分野についても同じように言われることも多い。つまり「全体の 20%が 80%の富を独占している」とか、「20%が 80%を消費している」とかいうのも、かなり真実味を帯びてしまっているわけだ。
世界食糧計画(WFP)はこのほど、「北朝鮮におけるパレートの法則」という推定結果を発表した。他の国ではあまりみられないことだが、「北朝鮮では上層部 20%が食料の 80%(数量ベース)を消費している」という。政府や軍部の要職につくと食うに困らないが、下層部では食うや食わずの状態なのだ。
食料分配がおそろしく極端な形になっていて、その極端さは上位 20%の中でも例外ではない。役人や軍人の間でも、下っ端は「飢えずに済む」程度だが、出世すればするほど贅沢なものをたらふく食えるようになる。
そして究極的には、金正恩が北朝鮮の食料全体の 80%(いくらなんでも、これは金額ベースだが)を 1人で食っている計算になるというのである。道理でどんな写真や映像を見ても、彼 1人だけがでっぷり太ってるものね。
北朝鮮の総書記は、消化器官が丈夫でないと務まらないもののようだ。とくに最近は「恋人」であるドナルド・トランプ(参照)の影が薄くなってしまったので、欲求不満解消のためにますます食いまくっているという噂である。
【4月 2日 未明 追記】
えぇと、毎年恒例のナニでありました。
本文中の「金正恩が北朝鮮の食料全体の 80%(いくらなんでも、これは金額ベースだが)を 1人で食っている」というのは、荒唐無稽過ぎという気はしましたが、「まあ、エイプリル・フールならいいか!」ということで、書いちゃいました。
ということで、また来年も
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コメント
横道に逸れますが、各部署の成績トップクラスを集めてチーム編成をして、まさに「精鋭部隊」でもってプロジェクトを進めたと。
結果、記事本文中の通り、チームで好成績を挙げているのは全体の20%のメンバーだけで、あとの80%のメンバーは鳴かず飛ばずになっていたと、セミナーかなんかで習いました。
前置きはこのくらいにして、本当に申し上げたいことは、後日改めて。
へぇ〜!そうなんやぁぁぁぁ!
(いえ今回はオドロキました)
投稿: 乙痴庵 | 2021年4月 1日 16:17
乙痴庵 さん:
世の中というのはたいていの場合 20:80 になってしまうので、「精鋭」に精鋭たる働きをしてもらうためには、各所に散らして配置する方がいいようですね (^o^)
投稿: tak | 2021年4月 1日 17:10