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2021年6月 6日

うどんとそばの文化圏で "もうひとつの境界線"

にゃんこそば さんという方が「うどん屋・そば屋の分布を描いてみたら東日本・西日本の"もうひとつの境界線"が現れた」と tweet しておられる。麺好きの私にとっては、なかなか興味深い話で、かなりの労作でもある。

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私としても常々感じてはいたが、麺の世界では「東日本/西日本」という単純な分け方はできないようなのである。日本全国を表示する拡大図は、下のようになる(クリックで拡大される)。

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なるほど、いわゆる「西日本」でも、山陰地方や九州の大分県、鹿児島県にはそばの優勢な地域が多い。一方、東日本でも埼玉県や秋田県にはうどんの優勢な地域が目立つ。秋田の「稲庭うどん」は絶品だしね。

なお、この図は NTT 「タウンページ」をデータ元としているので、そばとうどんの両方を提供する店でも「〇〇うどん店」というような名称だったら、うどんの店としてカウントされている。つまり「店主の裁量次第」というところがあるわけだが、それでも大雑把な傾向はつかめると思う。

何となく、山間部の地方だと「そば文化圏」になってしまうような印象である。「讃岐うどん」を擁するうどん王国の香川県のすぐ隣の愛媛県の西部は山がちなところで、「伊予そば」で知られる。そうかと思うと新潟平野もしっかりと薄緑色で、そば文化圏に色分けされているのはおもしろい。

この図では、わが出身県の山形県は圧倒的にそば文化圏とされていて、帰郷の際には途中でぶっとい田舎蕎麦を味わうのを楽しみにしている。「あらきそば」「原口そばや」「一松」などの絶品そばについては、私もブログで書いている。

ただ、我が故郷の庄内平野ではうどんもしっかりと健闘している。なにしろ「麦切り」なんて名前で、独特のうどんがあるぐらいだ。江戸時代の西廻り航路のおかげで、上方文化が結構入って来ていることも関係があるだろう。

そして日本の全都道府県に旅している私の印象としては、うどんもそばも各地域に独特のものがあって、それを食うのが楽しみだ。同じうどんでも、博多と讃岐ではかなり印象が違うし、5月 31日にとりあげたばかりのきしめん(参照)も、独特の食感で嬉しい。

さらに「ラーメン」という項目を加えると、様相はまたまた変化してくる。富山から日本海に沿って新潟、山形県庄内、秋田、津軽などは、実は「ラーメン文化圏」と言っていいようなのだ。北海道も「札幌ラーメン」「旭川ラーメン」などで知られるように、ラーメンが強い。(下図はクリックで拡大される)

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私の生まれた酒田市もラーメン店だらけで、「三日月」「満月」「新月」など、「月」のついた屋号の老舗が多い。酒田のラーメンは「中華そば」という方がしっくり来るかな。

私としても基本的に麺好きだからラーメンも好きなのだが、近頃は肉を絶っているので、食う店がとても限られてしまっている(参照)のが残念だ。

 

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