さんざんなオリンピック
NHK が IOC バッハ会長らの歓迎パーティが始まったと報じている(参照)。ネット上でもリアルでも大反発をくらいながらの開催で、それにとどまらず、いろいろな問題がダメ押し的なまでに持ち上がって、今回のオリンピックはさんざんだ。
私は既に 5月 3日に "東京オリンピック開催、「どうぞご勝手に」" と書き、その翌日にご丁寧にも確認記事として "改めて「東京オリンピックは他人事」と確認しておく" なんて書いている。さらに 6月 23日には " 東京オリンピックにはもう、匙を投げた" と再確認までしている。
ところがその後になって、「無観客化」だの、開会式の音楽を担当する小山田某の「いじめ問題」など、「これでもか」といわんばかりのゴタゴタが続いて、さすがの私も「オリンピックのイメージって、こんなにまで落ちてしまうのか」と呆れてしまっている。
IOC のバッハ会長は何やら「ぼったくり男爵」なんて言われているらしいが、これ、米国ワシントンポストの Sally Jenkins というコラムニストが、今年 5月 5日付の記事で "Von Ripper-off, a.k.a. IOC President Thomas Bach" と書いたのが発端らしい(参照)。
この "a.k.a" というのは "also known as" または ”as known as" (「〜としても知られる」とか「またの名を〜」とかいう意味)の略で、「IOC 会長、トマス・バッハとしても知られる Von Ripper-off" というのだから、なかなか言えてる。
"Von" というのは元々は「貴族の」という意味で、「男爵」は "baron" だが、日本では「ほら吹き男爵」からの連想もあって、「ぼったくり男爵」と言う方がしっくり来るのだろう。ちなみに、彼は別に貴族階級出身というわけではないらしい。
開会式での音楽担当を務める小山田某の「いじめ問題」というのは、私は初めのうちは「何かあるらしいな」程度にしか思っていなかったが、「小山田圭吾さんの “いじめ自慢” 記事は「間違った行為」。ロッキング・オン・ジャパン編集長が謝罪」 という記事を読んで呆れてしまった。
これ、「いじめ問題」というより、まさに「いじめ自慢問題」というべきで、自分の陰惨ないじめ体験を雑誌のインタビューで得意げに語っているという時点で、こいつ「最低野郎」である。組織委は「続投に理解を」なんて言っているらしいが、少なくとも私の理解の範囲は超えている。
というようなわけで、オリンピックというのは今回の開催を機に幻想部分が剥ぎ取られて、しっかりとイメージを落としてしまったと言っていいだろう。
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コメント
ぼったくり男爵はやんごとなき人ではないのに、一泊300万のスイートルームを要求して JOC 側は拒否したらしいが当初の要求を押し通したらしい。JOC の負担たった4万円。
こんなところからバッハ嫌いが一気に増えたのだろう。
オリンピックの終わりが始まっている。
オリンピックスタジアムの設計変更、ボランティアの見るに堪えない制服(のちに小池氏の意向で変更されたが)、居酒屋の制服と間違えそうな表彰式のメダルを運ぶ人(何というのか)の制服などなど始まる前からから躓きっぱなしですね。
https://sn-jp.com/archives/41851
投稿: ハマッコー | 2021年7月19日 02:47
ハマッコー さん:
表彰式の衣装というのは、初めて知りました。まさに居酒屋ですね。
ちなみに、ボランティアの制服というのも検索してみて、呆れました
こんなデザインにしたのは、敢えてイメージを落としたいという意図があるとしか思われません ^^;)
投稿: tak | 2021年7月19日 07:48
お・も・て…(以下略)
日本の文化を踏襲する気もなく上っ面だけのイメージとやっつけ仕事で、衣装を作っちゃいました!\(//∇//)\
まったく、接遇の本意は…な・し。
投稿: 乙痴庵 | 2021年7月19日 19:56
乙痴庵 さん:
そうした意味も含め、日本のファッション・デザインの地盤沈下を感じますね。
コムデギャルソンが台頭していた頃の「ジャパン・ファッション」には
もっと「気概」というものがありました。
投稿: tak | 2021年7月19日 21:10