「音姫」のジェンダー不平等というよくわからないお話
清水潔さんというジャーナリストが下のような tweet をしておられる(参照)。添えられた写真は TOTO の「音姫」というもので、本体正面に「手をかざすと 25秒水の流れる音がします」という説明が表示されている。
そういえば、これに類似したものをどこかの男性用トイレで見たことがあって、試したら確かに水の音がしていた。結局は「それがどうした」というだけのことで、これがほとんどの女子トイレに付いてるなんて、想像すらしなかった。
念のために妻に聞いてみると、「古い JR の駅のトイレみたいなところでは付いてないけど、ウォッシュレット式のトイレだったらほぼ付いてるわよ。私はほとんど使わないけど」という。いやはや、世の中、案外知らないことばかりである。
というわけで私がこれについて tweet するとしたら、どうしても視点が逆になる。「女子トイレのほぼ全てに、この手のものが付いているというジェンダー不平等を、男性のほとんどは知らない」と書くしかない。
ただ私としては、「ジェンダー平等のために男子トイレにも付けろ」なんていう発想は全然ない。この程度の「不平等」なら、個人的には全然気にならないし、解消したとしても「悪平等」みたいな気がするかもしれない。
日本という国は本当に「東洋の神秘の国」である。
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コメント
トイレに関する一番切実なjジェンダー不平等は、トイレのの設置個数でしょう。どこへ行っても、女子トイレの方が待ち時間が長い。が、まあ、音姫問題の方が重要な人もいるってことなんですかね。
投稿: きっしー | 2021年7月11日 21:04
これをジェンダー不平等って言うんですかねえ。単に、男のほうからそういう要望が無いってだけの気もしますが。
逆に、なぜ女性トイレにだけ音姫があるのかってことを考えるべきかと思います。そこには「女性の方がトイレマナーを厳しく要求される」という現状の性差別があるのではないかと。例えば「ちょっとションベン行ってくる」って、女性が言った場合のほうが眉を顰められるという現実がありますよね。
投稿: らむね | 2021年7月11日 22:28
音姫の開発のきっかけですが、女性は尿道が短いためいきなり強烈な勢いで排尿します。その強烈なジョロジョロ音を聞かれるのを嫌がって、トイレに入るとまず水を流し、その音に紛れて思いっきり排尿し、最後にもう一度水を流すという不経済な行為を抑止すためです。節水のが目的なんです。
トイレメーカーは節水型トイレを必死に開発しているのに、これでは技術屋さんの苦労が水の泡に帰すので「音姫」さんの登場となったわけです。
男は立ってするし尿は便器の壁に斜めに当たるので音はほぼしない、加えて男は尿道が長いのでいきなり勢いよく出ることはない。よって男子トイレには音姫は不要です。不平等ではありません。
投稿: ハマッコー | 2021年7月12日 00:35
きっしー さん:
>どこへ行っても、女子トイレの方が待ち時間が長い。
それは確実にありますね。
歌舞伎座なんかでも、休憩時間の混雑してる時に、オバサンが堂々と男子トイレに入ってきます。「ああ、いいんですよ、気にしませんから」なんて言って。
こっちの方が気にしちゃいますけどね ^^;)
投稿: tak | 2021年7月12日 04:12
らむね さん:
>そこには「女性の方がトイレマナーを厳しく要求される」という現状の性差別があるのではないかと
それは言えそうですね。不平等の裏返しは差別ですね。
投稿: tak | 2021年7月12日 04:14
ハマッコー さん:
元々の発想と目的は、そこからくる「節水」のようですね。
それにしても、「気にしすぎ」という感じもするんですが、世の中いろいろな人がいるので一律に言えないんでしょうね。
投稿: tak | 2021年7月12日 04:17