「金」と見ると、条件反射的に噛んでみたくなる習性
名古屋の河村市長がソフトボール選手の金メダルを噛んだというニュースを聞いて、「気持ちはわからないじゃないけど、他人のメダル噛んじゃダメだよね」程度に軽く思っていたのだが、動画を見て「遠慮なしの噛みっぷり」にちょっと驚いた。
「金メダルを噛む」というパフォーマンス自体はそんなに珍しくもないことで、これまでにも数多の金メダリストがやって見せている。下に掲げるのは、そのほんの一部だ。
ただ、これらは自分で取ったメダルを自分で噛んでいるだけで、カメラ向けのポーズである。柔らかい金をまともにしっかりと噛んだら、歯形が付いてしまいかねないので、「形だけ歯に当てている」という印象だ。
というわけで、他人のとったメダルをまともに噛むのは「反則」である。ことにうら若い女子の取ったメダルをムサいおっさんが噛んじゃったとあって、ネット界隈では「セクハラ」との見方も出ている(参照)。
ちなみに私ぐらいの歳になると、時代劇でお馴染みの場面がある。賄賂の小判を差し出された悪代官が「おぬしもワルよのう、越後屋(なぜか決まって「越後屋」なのだよね)」なんて言いながら、小判が本物と確かめるために噛んだりするのだ。
これ、金メダリストが噛んで見せるのと同様、「お約束」的シーンである。河村市長としても、そんなようなのは決して嫌いじゃなさそうな雰囲気だから、条件反射的にそうした「お約束パフォーマンス」をしてみたくなったのだろう。
ただ、よっぽどそうしたパフォーマンスをしてみたくなっても、ちょっと口元までもっていって噛みそうなフリだけしてみせ、「なぁんちゃってね!」程度にしておけばギリギリ「ご愛敬」で済む。ところが彼の場合はつい悪ノリしすぎて、条件反射的行動を最後までしっかり完遂してしまったわけだ。
河村市長に関して個人的には、昔は「おもしろいおっさんだな」ぐらいに思っていたが、一昨年の「あいちトリエンナーレ」問題(参照)以後、すっかり幻滅してしまっている。
ちなみにこの人、今年の春には名古屋城の「金のしゃちほこ」にまで囓りつきかけていたらしい(参照)。悪代官以上に徹底した条件反射体質のようなのだね。
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コメント
当初は純金の確認って意図もあって広まったようですけどね。いまの金メダルは銀製に金メッキですから、噛めば簡単に剥げてしまいます。大事に保管している選手の方が多いんじゃないでしょうか。
投稿: らむね | 2021年8月 9日 13:47
らむね さん:
本当に金無垢だったら、売っ払っちゃうメダリストもいるでしょうね。手元にはメッキの偽物を残して ^^;)
投稿: tak | 2021年8月 9日 18:49