若松武史が亡くなってたと、昨日になって知った
昨日の "「死に目に会う」より大切なこと" という記事の関連というわけではないが、俳優の若松武史が今年の 4月に亡くなっていたと、昨日になって初めて知った(参照)。彼が日大芸術学部で本名の「若松武」で芝居をしていた頃からの「仲間」だったので、本当に驚いた。
私は早稻田大学第一文学部芸術学科の演劇学専攻なんていう変わったところで学んでいたのだが、ワセダの方は「演劇学」という学問をするところと割り切っていて、演劇そのものは日大芸術学部(日芸)に顔を出しながら関わっていた。その方がおもしろかったのだから、こればかりはしょうがない。
若松武史はその頃、学内の劇団で「ワカ」と呼ばれていて、「ケンジロー」と呼ばれていた石丸謙二郎との二枚看板だった。彼はその後、天井桟敷に入って活躍し、だいぶ前からがんを患って闘病しながらの俳優生活と聞いていたが、ついに亡くなってしまったか。
それにしても、私が日芸にしょっちゅう顔を出していた頃は、おもしろい時代だったなあ。ワカはあの頃から、独特のテンションによる体の動きを見せる個性的な俳優で、私は「こいつ、すげぇな!」と思っていた。オーセンティックな芝居をするケンジローとは、対極的なところにいる役者だったと思う。
時代は常に変わっていくものとはいえ、近頃その変わるスピードが速くなってしまっている気がする。遅ればせながら、ワカの冥福を祈る。
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