"Dappi" というツイ垢と、「雰囲気」のトレンド
Twitter に "Dappi" というアカウントがあると知らないわけではなかったが、どうやらうんざりするような tweet しかしていないみたいなので、あまり意識していなかった。ところが最近になって、ずいぶんなニュースになってしまっているじゃないか。世の中、奇々怪々である。
まあ、かいつまんだところは LITERAX の「ネトウヨ Dappi 運営との取引を報じられた自民党ダミー法人の実名! 岸田首相、甘利幹事長が代表、いまも自民党から年間 4000万円」という記事を読めばわかるので、内容はここでは敢えて触れない。噛み砕いて書くすら不愉快で馬鹿馬鹿しいし。
ちなみに Twitter で Dappi のプロフィル・ページを見ると、「16.7万」ものフォロワーがいるというので驚いた。そして中には、こんなにも見当外れなまでに熱心なのもいる。
「政治家の発言の生の映像を見たいのです」ってのは、言葉センスのなさに笑ってしまうが、これには、国会の審議中継サイトの URL を記して「10年分見られます。存分にどうぞ」とか「NHKで中継してますけど(笑)」とかいう「正常な人」のレスが付いている。それでも意に介する様子はないのだよね。
思えば私の学生時代(1970年代)の初めの頃は左翼的学生運動の盛んな時期で、とくに日共/民青さえも「欺瞞的」と否定する「全共闘」系がやたら目立っていた。
ワセダの、とくに文学部キャンパスの場合は、いわゆる「全共闘」とは一線を画している(らしい)「革マル」の世界だったが、とにかく大学に通っているだけでやたら議論をふっかけられたりして、否が応でも関わらざるを得ないほどだった。今とは隔世の感がある。
ただ、私は彼らの言うことを目の当たりにして、その「恥ずかしげもなく単純すぎる頭の構造」に呆れるばかりだった。彼らの論理は、自分の領域内だけでは見事なまでに完結しているのだが、初めから他の要素を「ナンセンス」としてシャットアウトしているのだから、それも当然だ。
さらに言えば、全共闘や革マルの下っ端の方は、自分たちが何を言っているのかすら理解していなかった。ひたすら「雰囲気」だけで突っ走っているだけだったと思う。(まさに「雰囲気」ほど強いものはない)
そして月日は巡り、今の「ネトウヨ」も、構図的にはそれと同様だとわかる。右と左が裏返っただけで、「頭の構造の単純さ」及び「下っ端の方のモノのわかってなさ加減」は、ちっとも変わらないという印象なのだ。
要するに、「今の雰囲気」のトレンドが右に向いているというだけのことなのだろうね。やれやれ。
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コメント
自民党から関連会社に支払われている4000万円というのは多額なんですかね。勿論我が家の家計からすれば多額ですが、3社の中には世論調査をしている会社もあるとか、毎月新聞社がしている世論調査がいくらかかっているか知りませんが、自民党の世論調査は精緻で、その結果、菅前総理は辞める事になりました。年間費用はかなりかかると思うんですが、その何とかというネット右翼とその3社が取引があるからと言って、即疑惑のようにいうのはどうかな?まあ私は自民党がネット右翼を使う知恵が有ればさすがと思いますがね。野党もそれぐらいの知恵が欲しいですね。政治は闘争ですから。
私はその何とかというTwitterは知りませんでした。やってないもんで。
投稿: basara10 | 2021年10月17日 16:00
basara10 さん:
>自民党から関連会社に支払われている4000万円というのは多額なんですかね。
まあ、額の多い少ないではなく、ネトウヨたちが愛するツイアカが自民党の手前味噌みたいなものだったってことが、「あほらし!」ってことですわ。
>野党もそれぐらいの知恵が欲しいですね。
今のところ、野党がそうしたことをするのは費用対効果としてあまり意味がなさそうです。幸か不幸か、「草の根」的な tweet がいくらでもありますしね。
投稿: tak | 2021年10月17日 18:58