「論功行賞」って、年末の流行語大賞までもつか?
岸田新総裁が決まって、毎日新聞は "「自民党新人事 「論功行賞」の色濃く 高市氏と河野氏明暗分ける" と伝えている。今回のキーワードは「論功行賞」で決まりのようだが、年末の流行語大賞までもつかどうか、ビミョーなところだ。そもそも、おもしろくも何ともない話なので。
幹事長に就任するのは甘利明氏だそうだが、これ、全然新鮮味を感じさせないどころか、旧来の自民党体質を引きずるための人事としか思われないよね。で、案の定、さっそくこの人の 5年前の金銭授受問題が蒸し返されている(参照)。
さらに政調会長に高市早苗氏、総務会長に福田達夫氏が起用されるらしい。高市氏に関しては、「決選投票で互いに協力する『1・3位連合』を形成して岸田氏当選に貢献」なんて書かれていて、まさに笑ってしまうほど露骨だ。
ただし、彼女の「論功行賞」の中身については、昨日の記事で書いたように「はぁ?」と言いたくなる要素も多い。この「1・3位連合」って案外ユルかったというか、急作りのデタラメな要素が多かったに違いない。
彼女が少しでも恥を知るなら、「私が得た議員票の 114票から、決選投票では少なくないほどの造反が出ちゃって、お恥ずかしい」と頭を下げてもいいぐらいのものだと言っておく。これ、指摘する人が少ないけど、「勝てば官軍」で細かい話はどうでもよくなるのかなあ。
それからもう一つ「はぁ?」と言いたくなるのが、「新内閣発足後」という但し書き付きだが「麻生氏が副総裁に就任」という話だ。本当にもう、いい加減にしてくれんかなあ。
というわけで、新鮮味を打ち出すことより内輪の論功行賞を優先させた自民党が、次の総選挙で大幅に票を減らすことを期待したい。ただ、これまでの菅首相より「岸田首相の方がずっとマシ」なんて受け取られて、票が減らなかったりしたらイヤだなあ。比較対象がひどすぎると、判断がおかしくなってしまう。
率直に言えば、岸田内閣が年末の流行語大賞までもたずに、「論功行賞」という言葉もろとも消え去ってしまうぐらいがちょうどいいとまで思うのだが、そりゃちょっとせかしすぎか。まあ、来年の夏ぐらいでもいい。
【10月 2日 追記】
私の「高市早苗嫌い」は、このブログを読んでくれている方々には既に薄々どころかはっきりと知られていると思うのだが、一応「本当に嫌ってるんだからね」と念を押すために、昨日の記事のらむねさんのコメントへのレスを以下に再録させていただくことにする。
それにしても高市さんは、ジジイどもに取り入るのが上手なんでしょうね。私は個人的には、昨日の記事のコメントにも書いたように、気持ち悪く感じてしまうんですが。
もし目の前に現れたら、席を外しちゃいたくなりますね ^^;)
というぐらいのもので、彼女の右翼的政治姿勢とともに、原子力政策に関してもイラついている。それに関しては、2013年 6月 20日付 "政治家の 「失言」 という宿業" という記事を参照いただきたい。
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コメント
痒いところではないにしても、ツッコミどころに事欠かない方向と。
過去の疑惑や疑念は「もう解決済みで清い状態」と、表明されたんですねぇ。
しかも「国民がそう判断したから」って注釈付きで。
これから税務署来たら、「ハードディスクをドリルで穴開けておけば良し!」、「ルール外で受け取った現金は知らぬ存ぜぬと言い張って入院したら良し!」、って国民に規範をお示しになったんですねぇ。
…、サラリーマンですから税務署こんけど。
投稿: 乙痴庵 | 2021年10月 1日 18:59
乙痴庵 さん:
「秘書が、秘書が・・・」というのが、あの頃の流行語になったような気がします ^^;)
秘書の失態は自分の責任と、決して思わない人なんですね。
それにしても、元総理の娘の、「HDD にドリルで穴」というのは、ものすごい力技でしたね ^^;)
投稿: tak | 2021年10月 2日 07:33