"THREEPPY" で「スリーピー」は、ちょっとなあ
近所の大型ショッピングセンターの入り口付近に最近できた店の名前が、どうにも気になる。"THREEPPY" という何とも不可思議なスペルなので、「これって、一体どう読ませたいわけ?」と言いたくなってしまうのだ。
調べてみると実はこれ、百均のダイソーが展開する「300円ショップ」であるらしく、"THREEPPY" の読みは、何と「スリーピー」なんだそうだ(参照)。「へぇ、変なの!」と思うほかない。
ウェブ・サイトでは、いきなり "three is happy" という大胆な文法無視で毒気を抜きに来る。よく見ると 300円だけじゃなく、500円、1000円の品物も多い(参照)ので、「2本で 298!」と言いながら、実は 29,800円みたいな「さおだけ屋の商売」(参照)まで連想してしまったよ。
ピンクで埋められた、さらにその下には "NEW「THREEPPY」DAYS" なんて、英文にカギ括弧を混在させるという素晴らしいエクレクティシズムまである。ひたすら別世界に連れて行かれそうだ。
まあ、ダイソー側のかなりエキセントリックなコンセプトに関しては、とりあえず「はいはい、どうぞご勝手に」ということにしておこう。ただし、しょっぱなの店名スペル問題に関する限り、長音を示す "ee" のすぐ後ろに促音を示す "pp" が続くという気持ち悪さは、やはりいかんともしがたい。
無理矢理にまんまカタカナに置き換えたら「スリーッピー」みたいな、英語の発音体系ではあり得ないことになる。知り合いにネイティブの英語話者がいたら、読ませてごらん。きっと戸惑うから。
「読めない」ってことはさておいても、とにかく "THREEPPY" では、視覚的にも間延びしすぎで違和感ありありだ。なんなら "p" を一つ省いて ”Threepy” にすれば、カタカナ発音で「スリーピー」と読むにやぶさかではないが、いずれにしても「寝ぼけたネーミング」ではある。
ちょっとだけヒネって ”Threppy”、 あるいは ”Threppie” (いずれも「スレッピー」と読ませる)なら、あってもいい気がする。これだと発音的な違和感がないし、「寝ぼけ感」からも離れることができる。往年の "preppie" (プレッピー)とか ”hippie" (ヒッピー)とかを彷彿したりするし。
ただ、既にやたらと多店舗展開してしまっているようだし、ここまで来てしまっては、私ごときがいくら「気持ち悪い」なんて声を上げても、今さら店名変更はあり得ないよね。あるいはそのうち、知らんぷりしてさりげなく "p" を一つ省いちゃったりする手はあるかもしれないが。
【12月 27日 追記】
本日、同じショッピングセンターに行ったところ、こんなようなノーティスが出ていた("THREEPPY" の ”R” が抜けちゃってる)。
わけのわからないスペルだけに、当事者(あるいは関係者?)にも、混乱があるのだね。
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コメント
単純に‟300円ショップ”でよかったのに要らんことをやっちゃいましたね。
加えて Three is happy なんて無茶苦茶ですね。ここまでくると雰囲気のもので見過ごす気にもなれない。
店そのものはいいもの売ってるのに残念な企業ですね。
投稿: ハマッコー | 2021年12月 5日 11:45
ハマッコー さん:
雰囲気に走りすぎて、墓穴を掘ってる気がしますね。
昔のおっさんなら、「教育に悪い!」なんて言いそう (^o^)
投稿: tak | 2021年12月 5日 11:59