「エコ」の仮面を被った自然破壊
朝日新聞デジタルの "小規模発電のはずが・・・無断伐採や道路損傷相次ぐ「どうみても大規模」" (12月 22日付)は、この国で「エコ」の仮面を被った自然破壊が進んでいることを示している。
このニュースは愛知県知多半島での話だが、似たような例は日本中のあちこちで発生しているとみられる。毎日新聞も今年 6月27日付で、「全国で公害化する太陽光発電 出現した黒い山、田んぼは埋まった」という告発的な記事を報じている。
私の住む茨城県でも、各所で森林を伐採して太陽光発電パネルを設置したと見られる景色が広がる。私は自分の家の屋根で太陽光発電をしているぐらいなので、基本的には「太陽光発電推進派」なのだが、森林大規模伐採ということに関しては、「そこまでしてやるもんじゃないだろう!」と言いたい。
これはもう、「エコ」に名を借りた環境破壊でしかない。こんなことをさせていたら、回り回って原発推進派を利することになってしまうじゃないか。
今回発覚した知多半島の件は、朝日新聞によれば、こんな具合に巧妙にガイドラインの網をかいくぐろうとしていた。
町には太陽光発電について環境や景観の保全、災害防止などを図るガイドラインがあるが、家庭用を念頭に、発電出力 10キロワット未満は届け出を不要としていた。D社は 9.9キロワットの小規模発電所を多数設置する計画だったため、町も全体像を把握できず(以下略)
つまり計画を巧妙に細切れにして全体像をつかめないようにした上で、一挙に森林伐採に及んだというわけだ。今回はチョンボだかなんだか知らないが、関係のない森林まで無断で伐採しまくったために問題になってしまったわけだが、うまくやって頬被りをしている例は全国にいくらでもあるのだろう。
ここまで来たからには、もはや野放しにしておくことはできず、規制強化を図らなければならないだろう。こんなことで規制を検討するなんていうのはかなり悲しいことではあるが、エコを騙って我欲に走るヤツが多いのだから、仕方がない。
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コメント
実質、いわゆる「再生可能エネルギー推進を拗らせるための政策」になってます。
化石燃料と原発を減らすための「再生可能エネルギー」なのに、ハードル下げて国外企業への利益、その利益からの還元、最終「だぁかぁらぁ〜!再エネはぁ〜!」って道筋だと…。
どっちへ転んでも、政治家はウッハウハって構造だ!
と、陰謀論で見聞きしました。
投稿: 乙痴庵 | 2021年12月27日 17:47
乙痴庵 さん:
いやはや、まさにそうなってしまう道を開いていますね。
困ったことです。こんなコトをするより、多くの住宅の屋根(今はほとんどがら空き状態)に太陽光パネルが載るような施策が必要だと思うんですが。
投稿: tak | 2021年12月27日 19:14