ホッチキス針は外さずに、古紙回収に出せるけど・・・
Twitter 上で kazz@世界を水性塗料で塗り替える(SSN)団員 さんの tweet が話題だ(参照)。古紙を回収に出す時、ホッチキスの針は「はずさなくていいのよ(`・ω・´)」ということなのだそうである。再生紙工程で支障がないのだそうだ。
MAX 針のパッケージにもちゃんとその旨の表示があるという。Tweet の写真では小さすぎるので、試しに私のデスク脇の棚から取り出して見ると、確かに「ホッチキス針は古紙の再生紙工程で支障ありません」と明記してある。いやはや、こんな細かい表示にはまったく気付いていなかったよ。
というわけで外さなくてもいいようなのだが、そうは言いながら、針を外さずに気持ちよく古紙回収に出してしまえるかというのは、気分的に少々割り切れないところがある。この tweet にも次のようなレスが付いていて、ちょっと遠くを見るような気分にさせられてしまう。
試しに検索してみると、「外さなくてもいい/できれば外してほしい」という 2通りの見解があることがわかる。
「外さなくてもいい」ということに関しては、"mamasta" の 昨年 1月 6日付 "【朗報】ホッチキス針は外さなくてもリサイクル可能!" という記事がわかりやすい。
古紙再生の工程で、古紙を溶きほぐして繊維状にし、次に古紙に含まれた異物を取り除くからと説明されている。なるほど、異物が混じっていたらそこから先の工程に差し障るので、しっかり取り除くのだろう。
とはいえ、ネット上には「再生業者としては、できるだけ外してほしい」という記述も少なからずある。以下は "KNIT MAGAZINE" というサイトの「リサイクルの為にホッチキスの針を外さなくても問題ない?業者の本音とは」という記事からの引用だ。
実際に再生紙を製造している王子製紙と日本製紙では、再生紙を製造する過程で除去する工程があるので、そのままでも問題ありません。しかし、できる限り外していただいた方がありがたいです。なぜなら、再生過程では、水とともに古紙を溶きほぐして繊維状にし、除去装置を複数組み合わせて、異物やインク粒子などを取り除いています。除去作業の負担を軽くし、再生紙に混入する可能性をなくす意味で「できる限り外してほしい」としているそうです。
なるほど、古紙再生工程の負担を減らす意味では、「できるだけ取り外す方がいい」ということのようなのだ。
ただ、この同じページには、マックス社が「ホッチキス針は古紙の再生紙工程で支障ありません」という表示を 2001年 9月 1日出荷分から(そんなに前からだったのか!)始めたのは、以下のような考えからという解説もある。
針を外す手間がかかることが原因で廃棄されていた書類などの紙資源がリサイクルに回ることによって、古紙再生が促進されることを期待して、メッセージを記載したそうです。
なるほど、つまり現状は「古紙再生を拡大するために面倒を減らすのだ」という大義名分と、「再生業者としては工程の負担が増えるからあまり歓迎しないんだけどね」という本音との綱引き状態にあるわけだ。
というわけで、「古紙の回収にあたっては、ホッチキスの針は外さなくてもいいが、マメに外している人も少なくない」という現在のビミョーな状況は、現実的に一番いいのかもしれないね。
私としてはとりあえず、これまで通りに外して回収に出すことにしよう。何しろ、マックス針のパッケージの表示に 20年以上も気付かずにやってきたのだから。
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